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"最新の軽量設計" - 将来のエネルギー効率の基本原理

2009年8月、ドイツ連邦内閣が、 エレクトロモビリティーに関する国家的な開発計画 を承認しました。

これは、関連する技術開発の基本となり、プラグイン式ハイブリッド車及び電気自動車の市場への導入促進に関わるものです。

競争の激しい国際マーケットで生き延びるためには、ドイツはエレクトロモビリティーのマーケットリーダーにならなければなりません。

ドイツの自動車産業がそのグローバルな競争力を維持・強化するためには、特に充電式バッテリーの充電性能の分野に力を入れる必要が有ります。

ドイツ連邦政府は、2020年までにドイツの路上を100万台の電気自動車が走っていることを目標としています。

フラウンホーファー協会 (Fraunhofer Gesellschaft) は、この話題の重要性について長い間注目していました。

「フランホーファー・エレクトロモビリティー・システムリサーチ」 (Fraunhofer Systemforschung Elektromobilität) と呼ばれるジョイントプロジェクトでは、33のフラウンホーファー研究機関が協力して、持続可能な「全てを電気で賄う経済」への切り替えを効率的に支援しています。

 

「システムリサーチ」という用語は、このプログラムの神髄を捉えています。つまりこの言葉は、エレクトロモビリティーの価値連鎖に沿った全ての段階で調整のとれた開発が必要だということを指摘しています。

これは、エネルギーの生成、輸送、及び電力網を通じたエネルギーの分配、電力網と車両の間のインターフェイス、革新的なインフラを使用した新しい車両設計によるエネルギーの保存、さらに使用量と課金のためのコンセプトにも適用されます。

エレクトロモビリティーに基づいた社会のビジョンを実践するためには、関連するすべてのコンポーネントの強調的な開発が必要不可欠なのです。

 

この研究で扱っている研究トピックの一つに軽量設計があります。エレクトロモビリティーと同じくらいに革新的なある活動分野では、軽量の車両構造を提供することが、十分な巡航範囲を確保するための中心的な課題となっています。

 

複数の業種で拡大しつつある構造健全性監視 (SHM) の新しいアプローチとそのアプリケーションは、軽量設計において重要な役割を果たしています。この方法では、構造体の作動状態の連続的な監視を可能にするため、構造体内にセンサを恒久的に組み込みます。

SHM のコンセプトでは、自動化された分析インフラを使用して伝統的なセンサと革新的なセンサとを組み合わせています。

 

例えば航空機の場合、これまでは一定の間隔で行う手作業による検査だけで、軽量構造の安全性が十分に確保されてきました。こうした試験では、試験エンジニアが非破壊試験の手順を使って臨界点を対象とした試験を実施します。

しかし潜在的な損傷があっても、検査と検査の間では検出されない可能性があります。したがって、使用中には絶対に臨界値を超えることがあってはなりません。

検査の回数を減らして検査間隔を長くすれば、メンテナンスと修理のコストを削減することができます。しかしそのためには、構造体の構成部品をより厚くすることで、潜在するひび割れが検査間隔の間に臨界サイズに達してしまうのを予防しなければなりません。

つまり、検査間隔の短縮は軽量設計の促進にはつながりますが、その一方で手作業による検査を頻繁に行うためコストが増えることとなります。

 

このジレンマは自動化された構造試験を実施することで解消でき、結果的にコストと重量の両方を低減することが可能になります。この方法では、短い間隔で状態の全容を記録して分析するため、その目的に合ったセンサを使用します。

 

HBM と フラウンホーファー LBF は、現実的なアプローチを探るため、この将来性のある分野での協力関係をすでに開始しています。

ストレインゲージ(歪みゲージ)のような構造的に一体化するタイプの最新センサや光学式のストレインゲージは、例えばファイバー複合材の構造体などと共に使用するのに適しているからです。最新のセンサを使用した振動強度試験や、これに対応する分析がすでに共同で進められています。

 


18個の電気式ストレインゲージと、16個のオプチカル(光学式)ストレインゲージを取り付けた、飛行機の主翼模型が、利用可能な分野を示す目的で、航空宇宙試験エクスポやパリで開かれた航空ショーで公開されました。

 

将来的には、各個体の使用歴の中で負荷を受けて損傷し修理された構造体に対して、センサデータに基づき耐久性方式を使用した残余耐用年数の査定が可能にならなければなりません。

このように構造体の状態を評価することで、確実かつ迅速なプランニングに基づいたメンテナンスや修理対策を実行することができます。

 

軽量構造の使用状況を内蔵センサによって監視し、それに基づいて意志決定を行う場合、最終的には試験用機器の利用可能性および信頼性に直接的に依存することになります。

その一方で、バッチ生産にこの技術を導入するには、ファイバー複合材の構造体に対して試験・計測機器を円滑に組み込むことができるよう、製造工程に適合させる必要があります。

 

構造健全性監視と新素材との組み合わせは、価格が手ごろでありながら高い信頼性を備えた軽量設計を実施するために、将来的に重要な技術の一つとなるでしょう。

エネルギー効率の良い未来のための製品を提供している全ての産業は、こうした技術開発からの恩恵を受けることになるでしょう。