賢い選択 - 発電所でトルクフランジを使用
エネルギー消費量が地球規模で増大しています。それと並行して、発電所は貴重な燃料をより経済的に使用しなければならず、さらに増大する環境保護が提起する要件も満たす必要があります。そうしたシステムを運用するためには、全く新しい技術が必要となります。
トルクの決定における不確実性の簡単な歴史
エネルギー生産を目的としたプラントの効率性を決定するためには、発電力および効率の2つが最も重要な要素になります。有効電力は発電機の出力側でごく容易に計測することができますが、効率(一定時間内に発電機によって発生した有効電力と、駆動装置に対して供給された駆動力を燃料の使用量で表した数値の比率)を計測することはかなり難しい作業です。
一般的に普及しているのは、燃料の質量流量を判定する方法です。しかしながら、質量流量を直接計測する方法は非常に不確定です。影響の評価が難しい一連のパラメータおよび使用する燃料のタイプによって、不確実性が高くなります。実際には、燃料の質量流量は、前もって決定された校正値とシミュレーションプログラムを用いて間接的に確定しています。
駆動力を決定するもう一つの方法は、駆動装置と発電機の間のシャフトトレイン内で記録する方法です。これにより、速度に応じた駆動装置の出力を計算することが可能です。この目的のため、駆動装置のトルクによって発生する駆動シャフトのねじれを判定することができます。
この目的に利用可能な方法はいくつかありますが、いずれもトルクを直接決定しないという一つの共通点があります。その代わりにトルクに関連したパラメータを使用し、計算によって間接的にトルクを決定します。この計算で考慮するパラメータ(材料やシャフトの寸法など)には誤差が避けられないため、最終的にはトルクパラメータに比較的大きな不確実性をもたらします。
表面のひずみを使用した駆動シャフトのねじれ計測により、ちょうど良い妥協点を見いだすことができます。そのため駆動シャフトにはストレインゲージが取り付けてあり、さらに計測ブリッジに接続されています。計測ブリッジの電源および計測信号が、ステータから回転シャフトへ、またその逆方向に、遠隔測定システムを通して非接触で伝達されます。
この方法により、使用するアプリケーションやコンポーネントの品質にもよりますが、ひずみの非常に精密な計測値が得られます。ただし、計算に際して前述したパラメータの誤差を考慮しなければならないので、その結果から算出されるトルク値には約3~5%程度の不確実性があります。この方法にはいくつかの利点があり、例えばこのシステムには、いつでも既存のシステムを組み込むことができます。しかし、トルクパラメータにおいて実現できる程度の不確実性は、新しいプラントに使用する現行の要件には十分とは言えません。
それでも、駆動シャフトまたはその一部を直接パラメータトルクに対して校正することにより、上述の不確実性を大幅に改善することが可能です。校正された部分は、この校正機内に指定されたトルクで付加的に装填されます。その後、対応する出力信号が計測されて記録されます。
校正は現場で実施することができます。ただし実施後には、複雑で経費のかかる負荷アプリケーション(load application)および局地的な条件につきものの様々な問題にさらされることになります。一方、校正施設での校正作業では、最適な条件と高い精度が提供されます。その場合、校正機内に校正の対象となるコンポーネントを取り付けるために、コストの高い、そして条件によっては異なる取り付け部品が必要となります。これに加えて、校正の対象となるコンポーネントの寸法や最大トルクなどの条件により、適切な校正機が入手できない場合もあります。
…ここでハッピーエンド - もう不確実性の心配はありません。今日では、トルクを簡単かつ正確に計測することが可能です
上述したような問題点は、プラントの設計段階で駆動チェーン内のトルク計測値を考慮することにより、比較的容易に回避できます。そのために必要となるのは、駆動チェーン内に直接取付が可能なコンポーネントで、駆動チェーンと一緒に回転するか、あるいは駆動チェーンの機能を代わりに実行してしまうものです。このコンポーネントは、要求されるトルクに対してすでに校正済みで、適切な認証を受けています。取付および着脱が容易で、交換や再校正も可能です。

図1に示すトルクフランジ は、最大300kN・mまでの標準バージョンとしてご用意したものですが、公称計測レンジ2MN・mまでのバージョンとして納入することも可能です。
この計測フランジは、反作用トルクを計測するための非回転バージョン、あるいは基準変換器( reference transducer )としても入手可能で、さらに遠隔測定システムを備えた回転バージョンもご用意しています。

Fig. 2: Measuring body of a 2MNm torque flange - Please click to enlarge
fileadmin/mediapool/Applications/torque/Drehm_Messflansch_jp_800px.jpg
Fig. 3: Installation of a torque flange in a generator set - Please click to enlarge
遠隔測定システムのタイプにも依存しますが、このトルクフランジは最高6kHzまでの動トルク信号を高品質で提供し、発電プラントの稼働に次のような多くの利点をもたらします。
- 常に高精度の効率計測値(モニタリング)
- 燃料消費量の分析および最適化
- センサを追加せずに、ねじれ振動の分析が可能
- 特性トルク曲線における変化を検出
- 修理の結果または点検間隔の変更
- 短い信号の伝搬遅延
- 迅速制御および過負荷時における制限
- 取付が容易
- 校正の認証を含めて、再校正が容易
- 爆発の危険性がある大気中で使用するためのATEX認証
- 船舶上で使用するためのABSまたは同等の認証
- 摩耗がなくメンテナンスも不要
トルク計測用トルクフランジの製造メーカーとしては世界最大であるHBMは、この分野における何十年もの経験を持っています。継続的な使用に際しても、当社製品の高品質は長年にわたって確実に高精度のトルク計測を提供し、またHBMのグローバルなプレゼンスも技術的あるいは取引上の質問に対する迅速な対応を保証するものとなっています。

