力変換器の校正に関する最新 ISO 376:2011 規格

主な変更点を一覧で

力変換器の校正に関する国際規格 ISO 376:2011 の最新バージョンが、2012年1月1日から施行となりました。 お客様が使用するに当たって、どこに関連するのでしょうか? 変更点を可能な限りお客様にわかりやすく便利に知って頂くために、主な変更点を要約しました。 表1がその概要を示しています。

表1:新しい ISO376:2011の変更点概要

(以下、表1の参考訳)

校正の条件

変更無し

校正の手順

付加:選択的に上昇力のみ、ヒステリシス無し

クリープ

新しく付加された計測

クラス分類

付加:新しいケースで4ケースへ

特性の計算

変更なし

計測の不確かさ

規格のAnnex C に基づく計算

計測の不確かさを含むヒステリシス

考慮に含まない、しかしHBMの証明書には記載

拡張計測不確かさ

全ての力に渡って計測不確かさを確定する機能

ISO376 で規定されている基本的なプロセスや時間枠、環境条件については変更はありません(表 1)。しかしながら、下降の計測シリーズと、それに伴いヒステリシスの決定は緩和されました。

その代わりに、クリープは新しい基準で決定されることになりました。これにより、4つのケースに分類される可能性という結果になりました。 表 2 はどの特性がどのケースに考慮されるのかを表しています。

Case D以前の校正証明書で示されているデータと直接比較ができることを表しており、後にその力変換器が材料試験機の校正に使用できるということに関わってきます。

(表2の参考訳)

再現性

繰り返し性

零点誤差

校正力の計測の不確かさ

内挿誤差

ヒステリシス

クリープ

Table 2: ISO 376 classification criteria for the 4 possible cases, green fields are taken into account

計測の不確かさ

残念なことに、これまでの校正証明書と計測の不確かさを直接比較することはもはやできません。 計測の不確かさの計算について新しいアプローチがISO 376:2011のAnnex C に記載されています。 計測プロセスのモデリングと、さらには個々の評価や荷重に使われる計算も変更されました。

重要な点は何かというと、ヒステリシスは考慮されなくなったと言うことです。しかしながらヒステリシスは後の使用に関わることと、これまでの校正証明書との直接比較ができなくなることから、規格では要求されていませんが、HBMの校正証明書にはこの情報を付加テーブルにて記載しています。 お客様は、これまで通り、ご自分で計算しなくても値を知ることができます。

更に、拡張計測不確かさをどの力にも確定することが新しい機能として規定されています。 お客様はこれをアプリケーションやさらなる計算に使用することができます。

Figure 1: Excerpt from a calibration certificate; the function for computing the expanded measurement uncertainty is marked blue.

ベストフィット機能を根本として、全ての力範囲に亘って計測の不確かさが説明されています。それにより、以前の校正で得られていたものよりも拡張計測不確かさのために得た値の方が良くなる場合もあるでしょう。

特にトランスファ変換器として使用する場合、その解析は、特定の力にのみ、内挿無しとなります。このケースでは、単に校正証明書に記載されている事項でのみ、その変換器の使用が適していると言うことに注意しなければならないでしょう。

HBMの新しい校正証明書

Fig. 2: Force calibration in an HBM calibration machine

HBMの校正証明書は、お客様に可能な限りの情報を提示できるように意図して作成されています。
このため、HBMでは力の上昇・下降方向の校正を、ヒステリシスと共に、全てのアプリケーションをカバーできるように引き続き行います。

お客様はどの解析を、クラスをまたは計測の不確かさを使用するか、ご自分でお決め頂けます。
ヒステリシス無しの校正証明書は、お客様にとっては後に上昇力での使用のみという制限が起こることもあるでしょう。

規格の変更は、証明書のレイアウトの変更にも関わってきます。HBMのお客様に関しましては、付加情報と明確なレイアウトにより、近代計測技術のラインの中でそのメリットをご享受いただけます。HBMの校正証明書は引き続きISO 17025国際規格(認定業者)で要求されている全ての情報を提供します。

HBMでは、 インタラクティブな校正証明書の概要説明 をWEBにアップし、ISO376:2011 の変更をおわかりいただけるよう説明を載せています。

HBMでの力校正

HBMでは、他では類を見ない2.5 N から 5 MN という広範囲で、両方向(圧縮力/引張力)において、ドイツ校正サービスにおける力の校正証明書を提供しています。
HBMのセンサに限らず、他社製の力変換器についても、最高精度にて校正いたします。

HBMはドイツ校正サービスのドイツでの第一号認定業者で、力の計測ラボは1977年に既に認定されています。長年に亘る実務経験は、新しいISO376でも十分に活かされ、お客様へのメリットとして還元されることでしょう。

HBMでの力校正の詳細はこちらから

校正証明書の概要説明

最新 ISO 376:2011 に基づく校正証明書 - ポイント毎の説明が見られます。

校正証明書のインタラクティブ説明はこちらから