ひずみゲージを使用した構造体結合点の構造安全性監視

構造体の結合点の状態を実動中に恒久的に監視する方法:構造安全性モニタリング(SHM) を適用することで、損傷を早期に確実に検出する方法について。

WTH アーヘン大学の構造力学と軽量構造研究所の研究者たちが、これらの問題を調査しています。顧客が指定したカスタム仕様のひずみゲージを使用して、計算されたひずみゲージ位置の各現場特有の偏差を後処理で補正できます。

課題

結合ジョイント部の構造状態を検出し、確実な力伝達を確保するために、わずかなずれでも補正できるひずみゲージが必要でした。

ソリューション

カスタム設計のひずみゲージ測定グリッドを開発したことで、測定位置の周りに均一なひずみ分布が得られ、測定精度が向上しました。

結果

カスタマイズされた測定グリッドを使用することで、短い測定間隔で小さなひずみ変化も記録できます。測定グリッドを互いに正確に配置することで、ひずみゲージの不適切な位置に関するデータを導き出し、測定値を正確に補正できます。

結合部分の永続的なモニタリング

接着剤による接着部分は、非破壊テストでは完全に確認することができません。そこで、結合ジョイントを恒久的に監視して構造状態を記録し、確実に接合力をモニタリングできるようにすることが必要になります。

このような監視は、コンポーネントの特に損傷に敏感な位置(ゼロひずみ点 [1] と呼ばれる)に単一のひずみゲージを接着することで、非常に簡単に実行できます。接合箇所の表面上に単純なオーバーラップ接着するというこの特別なひずみゲージの貼付法は、接着が損傷していない場合にひずみがないことを特徴とします。損傷が発生するとすぐにひずみ分布が変化し、明確な測定信号が記録されます。

この有望な SHM アプローチの課題は、事前に計算した位置でひずみゲージを可能な限り正確に配置することです。ただし、わずかな配置ミス(<200 µm)や結合厚の変動により、測定信号が変化します。そのため、ひずみ変化の測定値を補正する必要があります。

測定点に近い複数の指定した位置でひずみ分布を測定するために、 HBK と協力してカスタマイズされたひずみゲージを設計しました。測定グリッドは縦方向に 0.5 mm オフセットし、キャリアフォイル上で互いに隣接して配置されています ( 図 2 )。

テスト:

実用性を評価するために、開発したひずみゲージを結合部の両側に配置し、引張試験で異常値が出るまで負荷をかけました。予想どおり、 3 つの測定グリッドでは 3 つのシフト測定曲線が得られました。

3 つの測定グリッドを相互にシフトして使用することで、測定後の値を実際の最適な位置で得られる値に補正することが可能になりました (図3を参照)。

この損傷評価方法では、最適な位置からわずかな偏差に敏感に反応しているため、非常、効果的な測定方法といえます。

最初のテスト実行の結果から、 HBK のカスタムひずみゲージを使用して非常に効果的な測定結果が得られ、厳しい測定タスク要求に対して、完全に対応できることが明らかになりました。

RWTH アーヘンの構造力学と軽量設計研究所について

RWTH アーヘン大学( RWTH Aachen University )は、ドイツ最大の技術研究大学です。軽量構造研究所は 1955 年に設立され、ドイツ航空宇宙研究所(ドイツ・バーサヌット・フュル・ルフト・ウント・ラウマフラート)と密接に協力しています。最近では、構造力学と構造安全性の監視を含むように教育と研究の重点が拡大され 構造力学と軽量設計研究所 (SLA)の名称にも反映されています。

[1] Sadeghi, M. Z.; Weiland, J.; Preisler, A.; Zimmermann, J.; Schiebahn, A.; Reisgen, U.; Schroeder, K. U. Damage Detection in Adhesively Bonded Single Lap Joints by Using Backface Strain: Proposing a New Position for Backface Strain Gauges. Int. J. Adhes. Adhes. 2020, 97, 102494.