現在に至るまで、油圧式のテストベンチは特殊なタスクや製品を対象として設計されていました。たとえ個々のコンポーネントがすでに試験済みでも、ユーザーの機械上に取り付けない限りポンプと制御システムの間の相互作用をテストすることはできません。
油圧駆動装置用の新しいユニバーサルテストベンチは、こうしたすべてを変えて行きます。このテストベンチでは、コンポーネント間の複雑な相互作用もテストすることが可能です。 QuantumXアンプを含むHBM製の計測チェーン一式により、安全で信頼性の高い計測結果を実現します。
この特殊なユニバーサル油圧式テストベンチは特注生産で、油圧システムのサプライヤであるHANSA-FLEX社の主導により製作されました。発案は国際油圧アカデミー(IHA)、設計と製造はadt-Rinck社が担当し、Bosch Rexroth社製の二次制御装置とHBM製の最新計測技術を装備しています。
このテストベンチは、コンポーネントごとにテストを行う代わりに、様々な構成を持つ油圧システム全体を検証することができます。IHAと緊密に協力しながら、adt-Rinck社が総合請負業者としてテストベンチ一式の一括契約を提供しました。このジョイントプロジェクトは、ドイツのDresden-WeixdorfにあるIHAの研究開発部門の中に設置されており、優れた実績を上げています。
adt-Rinck社は、オートメーションと情報テクノロジー(IT)を緊密に連携させる特殊目的エンジニアリング部門の中でも革新的な企業です。会社の創立は1999年で、企業向けのデータ集約型オートメーションシステムの開発と製造を行っています。
テストベンチ、ソフトウェアコントローラ、比較システム、あるいは診断システムといった個々の製品によって、旧来のオートメーションと最新のIT技術との間のギャップを埋め、(例えば、油圧コンポーネントの大量生産または自動車産業などの用途で)生産工程に関わるデータの取得、保存、処理を行います。
技術的・記号論理学的なデータの評価と管理を目的とする、特別開発のハードウェアとソフトウェアソリューションは、市販のシステムの補完や市販のシステムからの切替に用いられています。