トルク計測アプリケーションにおけるカップリングの利用 トルク計測アプリケーションにおけるカップリングの利用 | HBM

利用条件にフィットする適切なカップリングを選択する

適切なカップリングの選択方法とは?

トルクフランジは、とても小さい不確かさに到達することを実現させる正確な変換器です。しかしながら、この必要とされる特別な 要求に到達するためには、とりわけ駆動系のアライメントエラーから起こる、変換器に作用する寄生負荷を最小限とどめることが最も重要です。 計測フランジ上に設置されたシャフトエンドのラジアルパラレルオフセットは、変換器に作用する半径方向力や曲げモーメントを生成します。軸力と曲げモーメ ント双方による軸オフセットから、半径方向の角度オフセットは曲げモーメントを発生させます。

寄生負荷の補正

実用的用途の中では、全てのオフセットひいては全ての寄生負荷が同時に発生します。 シャフト系をできる限り正確に調心することは、問題解決の一部でしかありません。なぜなら、固有のトレランスがオフセットの全部消去を抑止するからです。

この理由から、ねじりに強固に設置する必要があり、その他の点では、特に高速回転速度が関わる場合には弾性補正部品を変換器と一緒に設置します。これらは残されたオフセットをほぼ完全に近いところまで補正します。

補正部品を使用することで、変換器の精度が向上され、同時にシャフト系に設置されているベアリングを高い摩耗から守ります。

補正部品として使われるカップリング

補正部品として使用されるカップリングは、バックラッシュフリーカラダンシャフトとして機能する2つのエレメントから成っています。これはパラレルオフセットと同様、角度や軸の補正を可能にします。

補正部品として最もコンパクトなタイプは、直接互いに隣接して取り付けられた、2つのエレメントがカラダンシャフト(ハーフカップリング)として機能するフルカップリングです。

2つのエレメント間のクリアランスが小さいため、補正されるオフセットも小さいものに限ります。大きなオフセットの補正は大きなクリアランスが求められます。

カップリングと「トルクフランジ+補正部品」モジュールをシャフトトレインの中に設置する際に多数の異なるカップリングと取り付け部品の中からできるだけ便利な方法で評価する目的を考慮します。

HBMはよりよいトルクアプリケーションの一部に成り得るカップリングや取り付け部品も、幅広いトルクフランジの製品レンジの一部として選択肢を提供しています。これらの製品で構成できる装置の例を次に紹介します。

構 造

1. フルカップリングの場合

このコンパクトな構造の場合、主なオフセットから高い復元力が発生する可能性があります。ここでは、シャフト系が慎重に調整されていることが重要となります。

モジュールは以下のコンポーネントから成っています。(左から右):

フルカップリング + トルクフランジ

図1: Modulflex® フルカップリングとトルクフランジ

図2: Rexnord Modulflex® フルカップリング

図3: Mayr ROBA-DS フルカップリング

2. 2つのハーフカップリングとスペーサーの場合

この構造の場合は、大きなオフセットを補正することが可能になります。更に、特別なスペーサーのタイプでは、例えばトルクフランジを入力シャフトの高い温度から保護するなど、付加的な機能を果たすことも可能です。

モジュールは以下のコンポーネントから成っています。(左から右):

ハーフカップリング + スペーサー + ハーフカップリング + トルクフランジ

図 4: 2つの Modulflex® ハーフカップリングとスペーサーを取り付けたトルクフランジ

3. 2つのハーフカップリングとスペーサーとしてのトルクフランジ

モジュールは以下のコンポーネントから成っています。(左から右):

ハーフカップリング + トルクフランジ + アダプタ + ハーフカップリング

図5: 2つの Modulflex® ハーフカップリング間のトルクフランジ


この構造の場合も、大きなオフセットを補正することができます。同時に、この構造はあまりスペースを必要としません。

シャフト系へのそれぞれのモジュールの設置は、変換器の接続フランジまたはカップリングとシャフトの間にしばしばアダプタが必要とされます。この目的のため、片側がフランジ接続で、もう一方が軸を締め付ける(クランピングハブ)、特別な部品の使用を推奨いたします。

それぞれの取り付け状況により、これらのコンポーネントは個々またはペアで使用することができ、後者では異なるシャフト径のために異なるボア径で使用することも可能です。 図6で1例を示しています。

モジュールは以下のコンポーネントから成っています。(左から右):

クランピングハブ + フルカップリング + トルクフランジ + クランピングハブ

図6: Modulflex® フルカップリングと2つの Koniclamp® クランピングハブに取り付けられたトルクフランジは統合クランピングを活用しています。

図7: 図6による完全モジュールのアセンブリ

Picture credit:

Fig. 1 and 2 as well as 4 to 7: Rexnord GmbH
Fig. 3: Chr. Mayr GmbH & Co. KG

Author of this article

Klaus Weissbrodt
Product and Application Manager Torque Applications, HBM Test and Measurement

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