設置・取付に関する5つのルール

 

工業環境でのアプリケーションにおいて、 圧電式力センサ(フォースセンサ)  は、数え切れないほどのアドバンテージを提供します。

  • 圧電式の変換器は並外れたコンパクトさを持っています
  • 圧電式計測チェーンが、適切に設置・取り付けられたとき、その極度に高い許容過負荷とごくわずかな変位量が発揮されます。
  • その結果、高い剛性を持ち、そのため素晴らしい動的な特性を持つこととなります。

1. 予備負荷は必要か?

HBMで は、 2種類の圧電式力センサ をご提供しています。

ワッシャ型圧電式力センサ(フォースセンサ)CFW圧電式力センサ (フォースセンサ)CFT です。

力センサCFT は、校正され、試験成績書を添付の上で納入されます。 既に予備負荷がかけられており、即座に使用したいアプリケーションに最適です。 計測チェーンに対して新たな校正は必要ありません。

ワッシャ型圧電式力センサCFW は、非常に薄型のデザインですが、予備負荷をかけてありません。取付の際に予備負荷が必要です。

このワッシャ型圧電式力センサは取り付け状態において校正をする必要があります。

ワッシャ型圧電式力センサの予備負荷は、非直線性と構造的な耐久性を確保することが必要です。

この予備負荷は、別の機械構成部品が力センサに平行に取り付けられることを意味します。

Piezo force transducer

ワッシャ型圧電式力センサは、少なくとも公称(定格)力の10%の予備負荷をかけられることを推奨します。 ワッシャ型圧電式力センサ自身は決められた初期負荷で使用することができます。 

計測負荷の一部は予備負荷部品を通して計算されます。予備負荷と応力の分配は、設置状況によります。従ってワッシャ型圧電式力センサは、設置後に校正をとることが必要となります。(既知の応力と出力信号との比較) 計測結果の精度は、校正の精度に依存するところが大きくなります。

2. 出力信号の質を上げる

圧電式力センサによるチャージ出力は、チャージアンプにより直接対応する電圧に変換されます。

圧電式力センサは、動的な計測用途に最適です。(例:ゼロ点に依存しない計測) 
圧電式力計測チェーンに発生するドリフトはとても小さく、たとえ高い要求であっても精度に影響することはありません。

Block diagramm of a charge amplifier
チャージアンプのブロック図

ドリフトはチャージアンプからくる影響です。取り付けと接続が正しく成されていれば、変換器そのものはドリフトを見せません。

計測チェーンの最大ドリフト値は、センサの材料としてクウォーツが使用されている場合は0.1 pC/sまたは 25 mN/s、センサの材料にリン酸ガリウムが使用されている場合は 13 mN/s です。

 

ドリフトを極力小さくするために、次の2点に留意してください。:

1. チャージアンプの慣らし作動

チャージアンプは、少なくとも計測開始の1時間前には作動させておくことが望ましい状態です。

 

2. コネクションは清潔を保つ

もしセンサとチャージアンプ間の絶縁抵抗が低すぎると、計測チェーンは電荷が放電され変化します。圧電式力計測チェーンのドリフトを極力小さく維持するためには、常に全てのプラグやソケットを清潔にしておかなければなりません。

要求された絶縁抵抗を下げることになるので、コネクタ部を手で触ることの無いようにご注意下さい。

更に、センサ、チャージアンプの保護キャップ(標準添付品)は接続するまで外さないことを推奨いたします。また、接続を外す場合、保護キャップを元に戻してください。

圧電式力センサは高品質な同軸ケーブルでチャージアンプと接続されている必要があります。その目的を果たせるようHBMは1-KAB143/3 という発注コードのケーブルを提供しています。このようなケーブルは修理をすることは不可能です。もしダメージが認められる場合はケーブルを取り替えなければなりません

もし、計測チェーンが常にケーブルが接続された状態で、センサは保護キャップで覆われた状態であれば、基本的に腐食は発生しません。

3. 汚れたソケットをきれいにする

 しかしながら、注意していたにもかかわらずソケットが汚れてしまった時は、次のような手順できれいにすることができます。:

  • まず最初にソケットのふたをはずします。
  • ソケットの白色表面をクリーニングパッド(例:HBMの発注コード1-8402.0026 等)で拭いて水気を取ります。
  • ソケットに純粋なイソプロパノールをスプレーします(例:RS ComponentsからのIPA200等) 。
  • 新しいクリーニングパッドで再び拭き取ります。

 

例えば、ケーブルが汚れてしまった時は、ケーブルプラグをきれいにすることはできません。この場合は代替えが必要です。

ひずみゲージ | ストレインゲージの貼付ポイントの洗浄に使用されるHBMの クリーニング剤RMS1 は、圧電式力センサの洗浄には向いていませんのでご注意下さい。

4. 力計測の為の環境を最適化する

温度特性曲線における変換器への影響:

圧電式力センサの感度に対する温度影響は0.2% / 10K と非常に小さく、ほとんどのアプリケーションにおいては気にならない程度です。

温度影響は熱応力をリードします。 加えて、予備負荷要素のE係数も温度に依存します。

出力信号は温度が変化した場合のみ変化することが重要です。静的状況では計測における電荷は発生せず、温度による影響も起こりません。

以下のことを遵守することにより、温度による効果を最小化できます。

  • センサを使用する環境温度と同じ温度で常に置いておく。
  • 手の温度で変換器の温度が上昇することを避けるため、計測前に変換器に触らない。
  • 計測終了毎にリセットを行う。

ドリフトと温度変化による影響はとても小さく、計測時間が分単位で大きな力を計測する場合は、特に計測においてこれらの影響は読み込まれません。

5. 限界負荷について

圧電式力センサにおいて、クリスタルは力の流れに沿って配置されます。計測要素(クォーツ、GaPO4)は、起こりうる最大の標準力で設計されています。

与えられた曲げモーメントは、クリスタルの片側に負荷がかかりもう一方で解放されるので、変換器のオーバーロードとして現れます。

機械的最大応力は、クリスタルと計測軸方向の曲げモーメントによる負荷応力から計算されます。最大許容表面圧は、いかなる状況においても超えることはできません。 

出力信号として、圧電振動子のセンサの定格力に依存していないので、オーバーロードを避けるためにより大きい定格の変換器を選択できます。次のグラフは力と最大許容曲げモーメントの関係を示しています。最大許容曲げモーメントは、フォースワッシャの50%の負荷応力を許容します。


もし曲げモーメントが横からの力により発生すれば、横力は最大値を減少させます。

曲げモーメントによる計測誤差は、クリスタルの片側の高い応力が片側の小さい応力により補正されるので小さいものになります。

もし、ワッシャ(1-CFW/50kN)に曲げモーメント100Nmを負荷したら -2.3N の出力を生みます。最大横負荷をデータシート(仕様書)より参照下さい。

コンポーネントの選択

PACEline

1式の圧電式力計測チェーンは、変換器、チャージアンプとコンポーネント間の接続ケーブルで構成されています。

もし計測されるべき最大力がわかっているとき、CMAシリーズのアナログチャージアンプが便利で選択肢となるでしょう。

HBMのデジタルチャージアンプCMD600は、計測範囲は自由に選択できます。加えてCMD600は、例えばストリップ・チャート、計測値の保存、ピーク値/リミット値、計測範囲のオートテックイン(„Sensorteach function“) といった、更なる機能をも提供します。

出力信号が定格負荷に依存していないので、最大のオーバーロードと幾何学上の要件に従って変換器を設計することができます。

CMD600全ての計測範囲をカバーしますので、特に選択肢の条件を挙げる必要はありません。

HBMの圧電式力計測テクノロジー:PACEline についてもっと詳しくはこちらからご覧下さい。

圧電式力センサ PACElineシリーズ

Production Control with HBM

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