DB Minden では HBM 製の光学式ストレインゲージをテスト中

新しい鉄道車両が承認されるためには、数多くの試験や検査が義務づけられています。こうした試験には、車輪とレールの間にかかる力を測定できる、ホイールセットを使用した試験走行も含まれます。現在、ドイツのミンデン市にある独立試験機関 DB Systemtechnik では、光学式ストレインゲージ(例えば HBM 製の K-OL)を使用して、どのような結果が得られるかその可能性を探っています。

試験条件

車輪-レール間の接触力計測を行う時には、レールと車輪の間にかかる縦横両方向の力を判定する必要があります。レールと車輪の間にかかる力によって車輪と 車軸に発生した変形をストレインゲージで計測し、その値を複雑なソフトウェアを使用してオンラインで力の値に変換します。現在は、この目的に従来型のスト レインゲージ(SG)を使用しています。

設置作業の大きな負担

ドイツのミンデン市にある試験機関では、車輪 2 個と車軸からなるホイールセットにストレインゲージを取り付けています。この設定では、車輪 1 個あたり合計 48 個のストレインゲージが必要となります(図 1)。信号線は、中空になった車軸の孔に通します。アンプと信号送信器を含む電子機器一式は車軸の末端に配置されています。

ストレインゲージと信号線の取り付けはかなり複雑な作業で、ホイールセット 1 個あたりに数週間かかります。ストレインゲージは個々に取り付けて接続しなければなりません。試験運転中にはホイールセットがかなり高い機械的応力にさら されるため、信号線を完全に接着する必要があります。

試験スタンドの設置

ストレインゲージ、信号線、電子機器などの設置が終了した時点で、計測用のホイールセットを較正する必要があります。この目的のために、ホイールセット一式を特別に開発した試験スタンドに組み込みます(図 2)。ストレインゲージの取付位置からアンプまでのケーブル挿入孔は、計測用ホイールセットの安定性に相当な影響を及ぼします。超音波テストの実行中を通して亀裂のない部品を常に確保するには、かなりの労力が必要です。

もう一つの難点は、この試験設備では、計測用電子機器の回転部分が車軸内に、また固定部分が車軸上に設置されているため、こうした電子機器類がホイールセット周辺の極端に高い応力にさらされるということです。

光学ストレインゲージの使用による改善

ミンデン市にある DB Systemtechnik では、計測用ホイールセットにおける上述の難点について、これを解消する方法の最適化とさらなる開発を継続的に進めています。現在は、例えば HBM 製の K-OL (図 3)のような光学ストレインゲージを使用する方法をアプローチの一つとして実施しています。

設置作業の負担を軽減

光学ストレインゲージを使用した場合の最大のメリットは、設置作業の負担が大幅に軽減されることです。DB Systemtechnik で計測用ホイールセットの生産を担当している Andreas Brodtka 氏は、「光学ストレインゲージを使用することで、現在では四、五週間かかっている設置作業の時間を数日まで短縮することができるでしょう」と説明していま す。

設置作業の負担を軽減して試験運転中のメンテナンスを少なくすることは、当然ながらコストの節減にもつながります。複雑な干渉補正が不必要となり、 必要なストレインゲージの数もホイールセット当たり 20 個だと思われます。「特に重要なのは、1 本のグラスファイバーに最大で 20 個の光学ストレインゲージを取り付けられるという事実です」と試験エンジニアも述べています。

ドリルによる孔開けが不要な信号線設置

さらに、グラスファイバーは細いので車軸に孔を開けずに通すことが可能です。穴を全く開けずに光ファイバーの敷設を可能にするソリューションを、現在開発中です。

依然として必要なホイールセット上の回転側から固定側に移行する部分では、光ファイバーが送信する信号を、いわゆる光学スリップリング・アセンブリを経由して送ることができます。

その結果、光学ストレインゲージの信号を評価する質問器(interrogator)は、十分に保護された車両内部に設置しておき、信号を光ファイバー経由で受け取ることが可能になります。

干渉を受けやすい車軸内の電子機器は、もはや必要ありません。

現在、ミンデン市にある DB Systemtechnik では、光学ストレインゲージを研究プロジェクトの範囲内で限定的に使用していますが、試験結果は光学ストレインゲージの持つ高い潜在能力を示しています。

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