より効率的な試験で開発期間を短縮

より早い新型モデルの市場投入。競争が激しいマーケットでは大変重要な課題となります。最新の計測テクノロジーはこのニーズをどのように支援しているのでしょうか。自動車産業を例にとってご説明します。

新しいながらも完成度の高いモデルで新しい市場の要求に迅速に対応すること-これが成功のカギとなるのは、今では自動車産業だけではありません。急速に変化する対外的条件やマーケットの中で最高レベルの国際競争に勝ち抜くためには、開発分野において最先端の位置を維持する必要があります。ほんの数年前には大型のオフロード SUV への需要はかなり大きかったのですが、市場が現在求めているのは効率的な安全保護機構です。明日がどうなるかは誰にもわかりません。

新しい車の開発には、急速に変わる要求に応えるため迅速性が要求されると同時に、車の品質についても益々高まる要求を満たさなければなりません。この二つのバランスを上手に取るには、開発プロセス全体をテストベンチ上で監視する必要があります。このことは開発期間中の試験サイクルにも当てはまり、さらに短くなる履行期間の下でもより精度の高い結果を供給しなければなりません。


最新の計測技術は、検査や試験の分野で高まっている要求を満たすのに役立つだけでなく、場合によっては最大で20倍程度なでの試験プロセス全体の大幅な高速化さえ可能です。

 HBM社製のユニバーサルデータ収集アンプシステムQuantumXは、特に検査や試験中の効率を高めることを目的として開発されています。成功への道のりはここにあります。QuantumXにより、試験の準備や実施中に、時間と構築を分離することが可能になります。

従って将来は、計測作業がよりシンプルで効率的になるでしょう。この原理によって、計測の準備時間を約20分の1に短縮することが可能になり、また自動設定機能により全体的な計測チェーンの確実性という面で信頼性が向上します。

QuantumX は、アドバンスト・プラグ&メジャー(APM)技術を採用しています。 この技術は、TEDS(トランスデューサ電子データシート)を使用した自動変換器認識と、最新のユニバーサルデータ収集アンプシステムの利点を組み合わせ たものです。APMと共に使用することで、試験と検査を大幅に加速する計測システムを得ることができます。

TEDS で実現する "1 ワイヤ"、 "ゼロワイヤ" そして "ワイヤなし"

変換器を接続して直ちに計測開始! 変換器内の電子データシート、TEDSではこれが可能になります。TEDSを装備した変換器・センサは、接続したと同時にその主要特性をすべてデータ収集アンプシステムに転送します。したがって、手動による設定をせずに直ちに計測することができます。

TEDSは国際基準 IEEE 1451.4 に準拠しています。この基準は、異なる製造元からの変換器・センサおよびデータ収集システムの間で、データの相互交換が確実に実行できるよう保証するもの です。それぞれのTEDSには世界で唯一の識別番号が付けられています。したがって、それぞれの計測がどの変換器で実行されたものなのかを追跡することが 可能です。

また、最後に行われた校正の状況も自動的に検証することができます。HBM社では、特許の「ゼロワイヤ」TEDSを提供しています。これは、通常の「1ワイヤ」ソリューションに代わる新しい方式で、ケーブル配線上に追加ワイヤを設ける必要がありません。 

過去には、自動車産業の例えばエンジンのテストベンチで、TEDSを使用することは常に限界ぎりぎりの作業でした。TEDSのメモリーチップを使用する際には、熱電対や高圧ホースが原因で問題に遭遇することがしばしばありました。

直接接続のメリットを有効活用するために、HBM社では、すでに特許を受けているゼロワイヤ技術をさらにアップグレードしてこのアプリケーション分野をカバーし、今ではケーブルを完全に排除しています。もうワイヤは必要ないのです。

RFID (ICタグ:電波による非接触認証) モジュールの使用によって可能となったもので、これによりTEDSのワイヤレス接続を実現しています。

 RFID を使用することで、アンプとの機械的・電気的な接続が不要となり、非接触で内容を読み取ることができるようになりました。("ノーワイヤ").

第2のAPMコンポーネントは、インテリジェントで汎用性の高いアンプ

自動的でエラーのない、そして変換器・センサへの高速接続というTEDSのメリットは明白です。しかしTEDSの持つ潜在能力を完全に引き出すには、これに対応する計測システムが、自動変換器識別技術を最適にサポートしていなければなりません。

未来のテストベンチで汎用タイプの計測システムが主役です。その意味で、QuantumX ベーシックモジュールMX840 は真の万能選手と言えるでしょう。MX840は、それぞれの入力チャンネル上でタイプの異なる複数の変換器・センサからデータを取得することが可能で、さらに2,000を超えるパラメータを設定することができます。 

しかも、こうした設定作業を手動で行う必要はありません。QuantumXがすべて自動的に 実行してくれます。ここでも、TEDSが重要な役割を担っています。QuantumXは、TEDSによって新しく接続された変換器・センサを個別に認識 し、さらに設定も自動的に行います。ほんの数秒で、QuantumXが計測の準備が完了したことを知らせる信号をソフトウェアに送ります。

こうした方法で、APMはより安全に設定作業を実行し、人的なエラーを排除して計測結果の信頼性を高めています。TEDS上に保存されている包括的な情報が、使用している変換器技術に関してユーザーが持っている知識を補完し、QuantumXが自動的に保存情報を自らの設定値に変換します。

ですから計測エンジニアは、計測作業と計測結果の評価だけに完全に集中するとこができます。したがってシステム全体のアプリケーションの選択肢も大幅に広がります。1つのモジュールにより、多数の温度計測値に加えて、電子信号の取得も含めた計測作業の全体をカバーすることが可能になります。

効率的な計測のための新しいプロセス

アドバンスト・プラグ&メジャー(APM)は、TEDS にインテリジェントなユニバーサル計測システムをプラスし、テストベンチでの作業を大幅にスピードアップさせるだけでなく、テスト準備の手順と実行の手順を分離させます。

  • 計測ポイントのハードウェアチャンネルへの割り当ては、PCソフトウェアによって認識されます。例えば、エンジンのテストベンチに変換器・センサを予め取り付けておくことも可能です。 
  • 計測ポイントの名称や変換器・センサの説明は、TEDSに保存されます。 
  • テストセル自体の中に、任意の順序でどの入力チャンネルにも変換器・センサのケーブルを差し込むことができます。APMの機能により、ユニバーサル入力アンプが自動的に適合作業を行い、計測ポイントのハードウェアチャンネルへの割り当てがシステムに報告されます。

このプロセスは、計測技術の訓練を受けていない人員でも、20分程度で実行することができます。

HBM社製QuantumX は、開発期間とテストサイクルの短縮が求められる世界市場にとって理想的な計測システムです。QuantumXと共にAPMを使用することで、テストの準備と実行を大幅に加速させるテクノロジーを提供します。このシステムの性能は、精密な結果を迅速に取得するユーザーの能力を大幅に増大させ、新しい開発をより迅速に達成することが可能になります。

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