電動モータ試験のデータ収集に活用されるHBMの高速高分解能データ収集システム
HBMとは強固な協力関係を築いてきた同社ですが、当初からGreenMot社は自社環境をふまえて、システムを一式で採用するという方法をとってきました。市場では従来型の内燃式エンジンと電動モータを組み合わせたハイブリッド車も進化を究め、車両パフォーマンスに大きな影響を与える電動モータへの社会的関心とニーズが急速に高まっています。
電動モータのテストには新たな計測課題があります。電源が、1~25 kHzの周波数帯域の、しかも数百ボルトもの複雑な電気パルス信号として供給される点です。このパルス信号には強さが高速に変化する過渡電流が含まれ、この過渡電流を、高い信頼性で捕捉、記録する必要があります。モータの性能を解析することで、スピードやトルクに与える影響を把握しなければなりません。
そこでGreenMot社はマーケットを調査し、スマートグリッドの干渉解析ができる専用ハイテクシステムも試しました。しかしこのシステムでは、詳細な信号データを長時間記録できず、そこでもう一度、HBMが最適な選択肢として浮上したのです。
「Genesis HighSpeedシリーズのGEN2iに興味をもちました。高電圧信号を取り込むことができ、高速サンプリングでデータを取得し解析できます。」Stéphane Londos氏はそう説明しています。
GEN3iは、(QuantumXと同様に)データ取得のフロントエンドシステムとして使用されています。デジタル信号はGigabitEthernet経由でワークステーションに転送され、表示、保存、解析されます。光ケーブルの採用により、電源と、モータやワークステーションとの間が完全に絶縁(最大700V)できます。HBMが開発したPerceptionソフトウェアを利用することで10GB/10秒の高速表示と収集が可能です。