トルク計測 | フィールドバスを利用した新たな計測技術 トルク計測 | フィールドバスを利用した新たな計測技術 | HBM

テストベンチで、トルクや回転速度データのフルデジタル転送が可能。フィールドバスを利用した計測技術

エネルギーの効率化はいま自動車業界のトレンドの1つとなっています。エンジンやトランスミッションのフリクションや転がり抵抗の低減にますます注目が集まっています。これらのパラメータの最適化が、新型車両の設計に求められるため、開発試験においては さらに高精度な計測が必要となりました。結果として、トルクや回転速度の判断に利用されるテストベンチやテスト計測器への需要は確実に増えています。HBM社のデジタルトルク変換器は長く業界のスタンダードとなってきました。
最新フィールドバスを使ったシステムも数が増えています。フィールドバステクノロジーの増加傾向は驚くべきことではありません。柔軟性に優れ、高精度データを提供でき、リアルタイム計測が可能であるからです。

柔軟性を提供するモジュール型への動き

HBMのT40BT40FMは自動車業界の高い要求を満足するトルクフランジです。周波数や電圧といった基本的な出力信号に加え、ステータにTMC (Torque Measurement Communication)デジタルインタフェースを装備しています。さらに柔軟性の高いTIM-ECインタフェースモジュールを備え、高いパフォーマンスとアプリケーションの多様化を実現しました。自動化/制御システムへのインテグレーションには、クラシカルな基本信号かEtherCATのような最新フィールドバス技術を用いることが可能です。

TIM-ECは2チャンネル装備のインタフェースモジュールです。TMCデジタルトルク信号に加え、トルクフランジT40から転送されるRS422準拠の差動回転速度信号もサポートしています。EtherCatバス上では、以下のプロセスデータと計測データを提供します:

  • トルク
  • 回転速度
  • 回転角度
  • パワー

このモジュールは10+2バックプレーンバスを装備し、システムの柔軟性、チャンネル増設の拡張性を高めています。ハイレベルの制御や自動化システムへのインテグレーションにおいて、これは大きなメリットです。2台のTIM-ECユニットをバックプレーンバスで接続し、1台の変換器を動作させます。設定は自由に変更でき、相互に影響を与えません。制御や自動化の最適化が常に行え、必要なタスクにあわせて柔軟に調整できるメリットがあります。モジュール構造のため、システムのアップグレードもいつでも可能です。

リアルタイム計測値を使った高速制御

より効率化が進み複雑さが増すエンジンを、複数のテストベンチで制御することはますます困難になっています。柔軟性やスループット、スピード重視の場合は特にそうです。EtherCATによるリアルタイム制御は、非常にダイナミックで高品質なテストベンチの制御を可能にします。TIM-ECは、最大20kHzまでのサイクルタイムをサポートします。ステータ上のTMC信号により、トルク信号がフルデジタルで処理され転送されます。最適なハードウェアと信号増幅はTIM-EC側で行います。グループ遅延が約100μsとわずかなためコントロールループの実行には大きなメリットとなり、高いデータ品質と安定性を確保できます。

診断とパラメータ化

EtherCATを介したシステム全体の診断データに加え、TIM-ECにはTCP/IPインタフェースが装備されています。インタフェースモジュールや接続したトルク変換器('traffic light' presentation)の診断データが、ネットワーク上のWEBサーバーで見やすく表示されます。診断結果やステータスをテキスト形式で表示できるので、後からの解析が簡単です。たとえば現場で取得した診断データを表示することも容易です。計測チェーン全体のテストが迅速に、簡単に実施できます。

TIM-ECの機能は最新のWEBサーバー上でも利用できます。インタフェースモジュールの接続やテスト、解析、パラメータの設定などがEthernetカードをインストールしたPC上で行えるため、複雑なソフトウェアインストールなどは一切必要ありません。

この計測システムはテストベンチで利用する場合に最適なソリューションです。たとえば、デュアルマスフライホイールのテストでは、角度信号を利用することで、信頼性の高いトルク(角度)データがスピーディに取得できます。

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TIM-EC

TIM-ECインタフェースモジュールなら、EtherCATにフル・デジタル転送が可能

T40B 디지털 토크 센서

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