はじめに
電気モータ等の電気機械は、電気エネルギーと機械エネルギーの変換を行います。エネルギーの流れる方向は、そのモータがどのように使用されているかで決まります。モータとして働いている場合、電気エネルギーが機械エネルギーに変換されます。反対に発電機として働いている場合、、機械エネルギーが電気エネルギーに変換されます。エネルギー変換器は、変換されるエネルギーによって単純に特定されるのではなく、単位時間当たりに変換されるエネルギー量によって特定されます。このエネルギー量を瞬時電力またはp(t)と呼びます。
(1.01) |
図1.1に、エネルギー源とこれに対応する負荷装置を含む2線式ネットワークを示します。印加電圧u(t)と消費電流i(t)は、計測点で計測できます。瞬時電力は、これらの変数値の積として算出されます。
(1.02) |
図1.1に示すコンシューマのカウント矢印を使用したシステムは、瞬時電力が正(p(t)>0)のときにコンシューマが電力をいかに吸収するかを示しています。一方、瞬時電力が負(p(t)<0)の場合には、コンシューマがソースに給電します。
サイクルTの全期間にわたる瞬時電力p(t)の平均値を、電気工学において有効電力Pと呼びます。
(1.03) |
計測した電流曲線と電圧曲線から、Perceptionソフトウェアを使用して有効電力、無効電力、皮相電力を求めるプロセスを以下に示します。
Perceptionソフトウェアにおいて、Perception演算データベースから抜粋した以下の例(1.04)を使用して式(1.03)を実行します。
(1.04) |