ローラーベアリングにかかる応力をリアルタイム監視、寿命延長

HBMの工業アンプPMX活用事例- 軸受の生産ライン制御 | SKF社

 

圧延機に使用している構成部品には、特に高い負荷がかかります。例えば、圧延ロールを保持しているすべての軸受(ベアリング)には高い応力が作用しています。このベアリングが予期できない速さで摩耗した場合は製品の品質が低下するので、ベアリングを多大な費用をかけて交換する必要があります。アルミ製品メーカーに頻発するこうした課題を受けて、ベアリング技術の世界的リーダーのSKFは、原因追究のためにHBMの工業アンプPMXを使用することにしました。

SKFは、同社の製品が様々な業界の多く工場で使用されている軸受技術のリーディングメーカーです。アルミ製品の製造業者は、例えば、圧延機において、ローラを所定の位置に保持するために、いわゆる軸受としてSKFの円筒ころ軸受を使用しています。ここでは、かなりの力が個々の構成部品に作用します。 「過去数年にわたり、ころ軸受がかなりの摩耗の兆候を示すと、定期的な寿命が終わる前に繰り返し円筒ころ軸受を交換してきました」とアルミニウム製品の製造業者の担当であるSKFのRupert Motschenbacherは述べています。 「したがって、我々はトラブルの根本原因を突き止めることを顧客と合意しました。」 結局のところ、軸受全体を交換する以前に、各ベアリングの摩耗が問題でした。摩耗のためベアリングのクリアランスが変動した結果、ローラーベアリングにわずかなずれが生じて、それが製品の品質に悪い影響を与えていました。

エラー原因をつきとめる

Motschenbacher氏は、この課題に関して、SKFのSchweinfurtにあるソリューション工場の専門家に相談しました。プロジェクト責任者のUwe Säger氏が解析手法を説明してくれました:「 まずベアリングの摩耗を起こす過負荷の原因が特定の生産工程の一部だけによるものか、定常的に起きているのかを検証しました。」 ベアリングにかかる応力を計測するために、計測用リングの変形の度合を計測することにしました。「しかし社内に必要なセンサがなかったので、費用対効果の優れたソリューションを社外で探しました。」とSäger氏は述べています。 SKFはHBMの XY31 3/120ひずみゲージPMX アンププラットフォームの組み合わせを選択しました。さらに、「 HBMの専門家の協力を得て、試験装置を開発しました。」とSäger氏は述べています。この装置には、4個のひずみゲージを搭載した計測リングを使用しています。

それらはサイズが小さく、PMXシステムと一緒に校正された幅12.5 mmの計測リングにも適しています。また計測対象の幾何学形状による非直線性PMXの演算機能により補償されて、計測精度が著しく改善されています。PMXシステムに統合されたウエブサーバのおかげで、追加のソフトウエアを必要としません。校正済みの計測リングは、スラスト軸受とカーバ―ユニットの間の軸止めの中に設置します。これを、SKFの顧客の圧延機の中のワークロールと一緒に、改造した軸止めを設置し、発生する軸応力を正確に計測します。

PMXを使用して、干渉のないデータ収集を保証

異なる製造工程の圧延機で試験を実施しました。2台の計測リングよりの信号はPMXアンプで収集され、柔軟性でスケーラブルな0~10Vアナログ信号として、SKFの計測システムに送信されます。

「このアンプのデータ収集機能により、信号はユーザーが直接的に接続して利用できる、形式と品質に前処理されています。」とSäger氏は説明しています。 サンプルレートは24ビットの分解能で毎秒19,200計測値となっており、最高の精度で高速送信ができます。これは、瞬間的に起きる非常に小さな信号の変化でも処理を可能にしています。さらに、PMXは搬送波技術を使用して、圧延工場のような劣悪な環境でも、電磁機などによる妨害干渉を受けない正確なデータ収集を可能にしています。

生産工程を最適化する最良の方法

 

結論を得るために、SKFはこの軸応力負荷信号を、圧延機のプロセス制御システムから直接取った、運転状況を示す計測値(回転力、システム速度、ロールのベンディング力)と、SKFのセンサよる軸受のずれ値とも組み合わせました。「 これらの数値を組合せて解析すると、一部の生産工程での応力が他に比べて高いだけでなく、軸受の過負荷になっている可能性があることがわかりました。これをもとに、今後は過負荷を避けて、軸受の寿命を大きく伸ばすソリューションに関し、顧客と連携して作業をしています。」とSäger氏は語っています。

 

 

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