誘導電動モータの準静的電気/機械特性を検証するテスト装置 誘導電動モータの準静的電気/機械特性を検証するテスト装置 | HBM

誘導電動モータの準静的電気/機械特性を検証するテスト装置

このページでは、正弦波を使用する誘導電動モータ(誘導モータ)の準静的な電気/機械特性を検証するテスト装置の説明を行います。また使用したテスト装置の詳細と実施した特性試験についても説明します。

被計測体としてのテスト用モータは、別の速度制御用モータで駆動されます(制御の観点から特別に注意を要します)。ここに紹介する測定技術は、実質上「オンライン」で使用できます。これは電気ドライブの高い動的性能と高速サンプルレート、高い精度、データ記録と収集システムとの正確な同期機能によるものです。1.5kWの3相誘導電動モータと0.75kWのコンデンサ誘導単相電動モータについて解説します。

はじめに

誘導機器の電気/機械特性は、電気特性と機械特性の関数としての力学量を示しています。 数多くの組み合わせがある中で、電気/機械特性の最も有名なものは、「トルクvs速度」もしくは「トルクvs電流」です。 電気/機械の特性を機械性能として明示できるので、教育上や応用という観点[1]から有用です。磁気ヒステリシス、回転子バーの表皮効果、漂遊負荷損[2]、[3]を考慮し等価回路によって、誘導電動モータの電気/機械特性が計算できます。

他方、ラボ試験(国際規格[4]、[5]準拠で)による電気/機械特性の判定は、膨大な労力と時間が掛かる上、"真"の特性を測定する場合にはかなりの投資が必要です。よくある手法は大型の誘導電動モータ用始動トルクと、定格電圧での最大トルクの評価です。 メーカーのラボ試験では電流と動力に制限があるため、試験には定格より低い電圧を使用し、トルクと供給電圧の二乗に比例する相関を使用して、定格での電気/機械特性を推定します。

トルクvs速度の全体特性を調査するため、通常は加速テストを行います。テスト用モータ [6]に対して、大きな慣性が機械的負荷として接続されます。 この慣性負荷によりモータの加速は小さくなるので、テスト中は常に準静的動作モードを正しく評価できます。 [2]においては、最適な慣性負荷をモータシャフトに接続するため、方程式を使って詳細に説明します。 使用する慣性のサイズは、モータサイズの関数であることは明白です。 さらに加速テストの間、慣性の総和は一定です。テスト用モータを供給するメインスイッチをオンにした後は速度カーブの変更はできません。

最近の電気ドライブのトルクvs速度の特性は、テスト用モータに駆動モータ(DM)[7]を接続し評価します。ここで駆動モータは、動的なブレーキとして使用されます。 双方向のコンバータによって電源を供給されると、駆動モータは回転数やトルク、つまり周波数や振幅により制御できます。 駆動モータが必要とする負荷トルクをテスト用モータのシャフトにかける為に、再生式オペレーションモードを使用します。 この場合、定格負荷温度テストと、[4]で説明している変動荷重テストを実行するのにテストベンチを使用しますが、トルクの負荷開始から終了までのトルク特性調査には適しません。

このため誘導電動モータの電気/機械特性を計測するテスト装置を提案しています。速度制御された駆動モータを使用することで、ゼロから同期速度までのシャフト速度を、高精度かつ高い動的特性により作り出しています。 駆動モータの制御ソリューションに加え、各速度カーブ計測点において、電気/機械の全物理量を高精度で高速に同時記録できるので、モータ全体の特性評価が迅速に行えます。 ここで考えられているケースにおいては、5~10秒で非常に良い結果が得られました。つまりこのテスト装置は、「オンライン」での性能チェックを製造ラインの最終段階で実行できます。特に小型から中型の誘導電動モータに適しています。

ここではまずテスト装置の詳細をセクションIIで説明し、続いて駆動モータの制御方式をセクションIIIで分析します。 セクションIVとVで、テスト装置の特徴を説明し、ケーススタディとして、三相誘導電動モータとコンデンサ誘導単相誘導電動モータについて解説します。

テスト装置について

このテスト装置は、概要ブロック図の図1が示すように様々な構成要素から出来ています。 テスト用モータと駆動モータは、図2の左側に示されているように、機械的支持上の垂直平板を使用して取り付けられており、それらのシャフトはトルクセンサを通して連結されています。 機械構造とカプラは、テストで発生する機械的負荷に耐久できる強度を持っています。 トルク信号はデータ記録用の計測と、次のセクションで説明するように、駆動モータ速度制御システムにも提供されます。 使用したトルクメーター(Vibrometer TM208)の特性は以下の通りです: 定格トルク20Nm、オーバーロードトルク40Nm、精度0.1%、帯域幅1kHz。

駆動モータはテストに必要なトルクと速度を提供できるモータなら種類は問いません。 提案のテスト装置での駆動モータの仕様は、2.2kW、14Nm@1500 rpm、同期リラクタンス(SyncRel)モータ、PWMインバータ駆動のブレーキ付です。 駆動モータはdSPACE DS1104制御装置によって速度制御されています。 テスト用モータには、テスト中の電圧制御のため正弦波を持つ電源が供給されます。

テスト装置の中心は、図2(右)に示されたHBMのデータ収集システムGEN3iです。12チャンネルの絶縁入力による2MS/sの同時連続データ収集が可能です。 非常に優れた連続サンプリングと計測精度により、短期間の変動や過渡現象の全データを含め、切れ目のない長期間のデータ収集が可能です。

データ収集システムGEN3iによる測定した物理量は以下の通りです: 

  • テスト用モータの3相電流iUVWと3相電圧uUVW;
  • 軸トルク、速度、および同期信号sinθ (最後の2つの信号はdSpaceシステムから提供されます)

この高速データ収集システムによって提供される機能の一例をあげれば、3相誘導電動モータのトルク対速度の特性を決定するのに必要となる電気的/機械的な物理量を図3に示します。

高速データ収集機能に加えて、データ記録装置はデータのフィルタリングや数学的な演算の豊富な機能を持っています。 管理するデータ量が膨大になるので、直接にデータ収集システム[8]から必要な物理量を抽出するためには、必要不可欠な機能です。 例として、三相誘導電動モータのスタート時に計算された物理量を図4に示します。 良い結果を得るためには、テスト用モータに負荷を与える駆動モータシステムの動的性能と高速収集データシステムを、組み合わせて活用します。次のセクションで駆動モータの特性と性能について説明します。

駆動モータの速度制御

前項で既に述べたように、駆動モータは制御方式が図5に示されている速度制御された同期リラクタンスモータです。

速度制御ループは、同期(d、q)のロータフレームで実行されたベクトル制御方式の外側のループを表します。 参照速度は特別な速度カーブ(後述)によって与えられます。速度のフィードバックは、512パルス/回転(図1)のエンコーダを使用して測定されます。

スピードコントローラは比例-積分(PI)レギュレータです。この出力を測定トルクに加えると、フィードフォワードで最終的な参照トルクTrefが得られます。この参照トルクを、2-D Look-Up Table(LUT)に当てはめると、d-軸の参照電流とq-軸の参照電流が得られます。これらは、図5に示すように、ロータ(d、q)フレームで実行された標準の内部電流制御に使用されます。LUTは駆動モータ[9]の磁気モデル同定手法から計算されて、同期リラクタンスモータの電流あたりの最大トルクが得られます。

図5に表現されるように、電流制御には測定駆動モータ位相電流iabcと測定ロータ位置θを使用します。インバータのデューティサイクルDabc計算値におけるDCリンク電圧変動の原因になる、インバータのDCリンク電圧Vdcも測定します。

最高の速度ループ動的性能を得るためには、計測トルクによって表されるフィードフォワード条件が必要になります。 更に、(d、q)電流制御による正確なトルク制御を手に入れるために、LUTはできるだけ正確であるべきです。

三相誘導電動モータのテスト

テスト装置の性能評価は、小型三相誘導電動モータ (定格パラメータはテーブル1参照)を使用したテストにより評価されています。三相誘導電動モータで実行した様々なテストの詳細を以下で説明します。

A. 準静的トルク特性の計測

トルク特性は、定格電圧をテスト用モータに供給した状態で、特定の参照速度値の変更(ランプ)を駆動モータ速度制御に与えることによって、容易に決定できます。 速度変更に伴う加速度は低い値がテスト用モータに準静的な運転条件を課す為には望ましいが、変更に要する時間(ランプ時間)は長くなります。 このためランプ時間は、テストの間にテスト用モータ温度の大きな上昇を避けるために制限されるべきです。

 

パワー (W)1500
電圧 (V)400
電流 (A)3.8
周波数 (Hz)50
ポールの数4
速度 (rpm)1405
トルク (Nm)10.2
始動トルク (Nm)19.8
ピークトルク (Nm)26.4

表1: テスト用三相誘導電動モータの定格データ

したがって、速度ランプの長さは、準静止状態を保ちながら、テストによるテスト用モータ温度上昇が抑えられる合理的な妥協点となります。 この理由で、図6に示されているように、2つの異なった加速度の2の区域を含む速度カーブを採用しました。 特に、速い速度ランプはゼロから脱出トルクに相当する速度値を使用しました。遅いランプは、同期速度に達する範囲です。 このようにして、トルク対速度特性の安定した部分で、より良い準静止状態を得ることができます。

テストの間、速度の周期変動を避ける事が非常に重要です。これは、前項で説明したように、駆動モータ速度制御の動的性能が高い場合にのみ可能です。

また、図6に関して、テスト用モータが時間t0の時に制御されることに注意するべきであり、時間間隔Δt1の間、駆動モータにより速度0に保たれています。 供給スイッチを入れた直後に起きる「過渡現象」が無くなる時間間隔を持つことにより、モータの"真"の始動トルクが計測できます。

3レベルの供給電圧を与えた時の、トルク対速度とトルク対電流の特性は、それぞれ図7と図8をご参照ください。

異なる供給電圧で3つの始動試験が、高速のシーケンスを使用して室温で実行されました。 図7と図8で報告された特性から、トルクと供給電圧の間では、2乗に比例するのが分かります。

B. 固定された回転子テスト

回転子の固定テストは誘導電動モータの等価回路パラメータ決定に必要な標準検査の1つです。 提案のテスト装置により、このテストは駆動モータの速度制御をゼロに合わせれば容易に実行できます。 テスト中のモータがトルク計に接続されているので、減少した電圧(固定時の回転子電圧)における始動トルクが測定できます。

C. 同期速度での無負荷試験

このテストは、機械的損失と風損損失が駆動モータ側で調整されるので、磁化電流と鉄損が高精度に決定できます。 テストは、テスト用モータの同期速度と等しい機械的速度で駆動モータを運転することにより実行されます。 この場合、テスト用モータのすべりはゼロになります。 テスト用モータのすべりを完全にゼロにするためには、駆動モータへの供給周波数はテスト用モータへの供給周波数と等しくなければなりません。 PLLによってドライブの出力周波数をメインの頻度にリンクすることにより、この状態を得ることができます。

同一周波数状態を保証できない方式は、すべりが完全にゼロでない場合には鉄損の評価エラーにつながる場合があり使用できません。

D. 効率テスト

効率テストは、誘導電動モータ効率[4]の判定に使用される長時間試験です。 このテストの間、駆動モータは、テスト用モータに定格トルクを与えるブレーキとして使用されます。 再生式ドライブを試験台で使用しているので、格子に対して軸駆動力を再生できます、そして、システムの全損失だけを供給しなければなりません。 加熱試験の終わりに、基準の[10]-[12]による負荷トルクカーブを適用して、ドライブが変動荷重テストを実行するようにプログラムできます。 変動荷重テストは漂遊負荷損を見積るのに必要です。

定格負荷温度テストの終わりに、電気/機械特性への温度の効果を評価する為に、常温で加速テストを繰り返すことができます。 ここの3相誘導電動モータに関しては、固定子巻線温度25℃と105℃(温度テストの終わりに測定)に対するトルク変化は図9で報告されています。 実施した計測によると、常温と高温試験においては、始動トルクがメーカーの仕様値よりも高いことが明らかになっています(テーブルI参照)。 高温条件で、モータの脱出トルク設計値は、計測によって確認されます。

また、トルク-速度の相関では、定格負荷温度テスト(10.2Nm@1402rpm)で計測された作用点が、高温条件(10.2Nm@1399rpm)における始動試験で測定された、トルク対速度の特性に合理的に対応していることが確認されました。 この結果により、このテスト装置を使用して、準静的な誘導電動モータの電気/機械特性を推定することが真に可能であることがわかりました。

E. ロータ時定数評価のためのテスト

ロータ時定数は、高性能誘導電動モータベクトル制御[13]におけるロータ磁束推定のための主要パラメータです。 このテストは同期速度で無負荷試験と同じ運転条件を使用して行うことができます。 駆動モータは速度制御されており、テスト用モータをすべりゼロにできます。 テスト中のモータが同期状態で回転している時、定格電圧を供給しますが、メインスイッチはオフになっています。

テスト用モータのターミナルで電圧を記録するのに、データ収集システムが使用されます。 この電圧は、メインスイッチが“オン"の位置にある時の、供給電圧と等しくなります。またメインスイッチが“オフ"の位置にある時の回転子磁束によって生じる固定子の起電力(EMF)と等しくなります。 EMF振幅はロータ時定数によって定義された一次システムとして減衰します。 固定子EMF波形の外形により、ロータの時定数が高精度で評価できます。理由は、ロータの時定数が、実運用に非常に近い電磁状態で評価できるからです。 事実上、この方法で計算された時定数は、ロータ電流の表皮効果の影響を受けません。これは、固定回転子テストからのロータのパラメータ値で計算した時も同じです。

ロータの時定数を正確に推定するために、ここでは固定子電圧ベクトルマグニチュード(固定フレーム、アルファとベータ、固定子誘導電圧部品の平方根として計算された)の減衰を使用しました。ロータ時定数の評価試験が実行された時のデータの例を図10に示します。この図では、メインスイッチがオフの時、回転子のEMF振幅の減衰が明確になっています。 テストしたモータに関しては、114msと等しいロータ時定数が推定されました。

F. 標準の無負荷試験

従来な無負荷試験は、誘導電動モータの等価回路パラメータの判定に使用される標準検査の1つです。 このテストには、提案しているテスト装置は必要ではありません。モータのテスト中は、モータシャフトに接続された機械的負荷なしで、自由に回転できる必要があるからです。

このテストを実行するのには、テスト用モータをトルク計と駆動モータシャフトから機械的に切断します。 データ収集システムは、テスト用モータに適用される供給電圧を計測するために時間間隔を同期させて使用します。

単相誘誘導電動モータのテスト

また、テスト装置は、単相誘導モータの電気/機械の特性を測定するのに使用されました。 テスト用モータは、特に、コンデンサ誘導単相電動モータで、テーブルIIに示しています。

この単相モータの速度プロファイルは10秒間で0から1500rpmまで上昇させました。 この速度での電気的/機械的特性の測定値は図11に示されています。トルク対速度の特性とトルク対電流の特性は図12に示されています。

テスト用モータの始動時には、自動的に2次巻線に接続されたコンデンサのキャパシタンス値は490μF(始動時)から30μF(通常運転時)変化します。予想されるように、キャパシタンス変化は図12で明確に強調されるように、トルク特性の変化と相関しています。トルク変動は、始動時から通常運転時にコンデンサが切り替わるためです。変化は低いキャパシタンス値に応じた最大トルクに近い箇所で発生します。

この瞬間的に起こる現象をデータ収集システムが捕らえることが重要です。全速度範囲で単相マシンの性能の検証が行えます。

まとめ

正弦波電圧が供給された誘導電動モータの準静的な電気/機械の特性の判定の為に、テスト装置の説明を行いました。 他の方式に比べ、本ページで提案したテスト装置は以下の利点があります。

  • データ取得は、速度0から始められ、始動トルクの正しい評価のために、テスト用モータは静止状態に保たれます。 これは高精度の速度調整機能を持つ駆動モータを使用することによって可能になります。
  • HBMのデータ収集システムGEN3i を使用することにより、パワー解析ツールに良くある同期問題を起こさずに完全なデータストリームを得られます。 またこのデータロガーは、従来のパワーメータで見ることが難しい、過渡現象を捕らえることができます。 データを記録後、ポスト処理として特別なフィルタリングと演算機能を使用して、効率、力率、パワー、損失などの項目を算出することができます。

ここでテストした2台のモータから得られた結果は非常に満足のゆくものでした。 テスト装置は10秒未満でテスト用モータの完全な電気装置の解析を実行できます。提案されたテスト装置は製造ラインの最終工程において「オンライン」の性能確認試験を実行する良いソリューションになります。特に小型中型の誘導電動モータに適しています。

Acknowledgment

The authors are grateful to HBM Italia Srl and HBM Deutschland GmbH for the support provided in the data acquisition system realization.

Politecnico di Torino
Dipartimento Energia
Corso Duca degli Abruzzi 24, 10129 Torino, Italy

Reference

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