圧電式計測チェーンにガルバニック絶縁を採用 圧電式計測チェーンにガルバニック絶縁を採用 | HBM

圧電式計測チェーンにガルバニック絶縁を採用

チャージアンプからアクセサリに至るまで、圧電式力センサ Pacelineシリーズ は実用性を重視した設計になっており、特に設置においての特長は、サミングボックスやチャージアンプの筐体が、同軸ケーブルのケーブルシールドに対してガルバニック絶縁されている点です。これは、同軸ケーブルのシールドを筐体に対して絶縁することにより実施されています。確実に計測チェーンがEMCガイドラインに準拠させるためには適切なシールド設計が必要です。

計測チェーンのための要件

計測チェーンは少なくともチャージアンプとセンサで構成されており、センサには圧電式ひずみセンサ (CST)やワッシャ型圧電式力センサ(CFWCLP)などの校正済みセンサ を使用できます。平行して圧電式センサを接続するには、上述のサミングボックスを使用すると比較的簡単に行えます。ケーブルも、決められた一定の要求を満たす必要があります。非常に高い絶縁抵抗があり、ケーブルが動いている際でもノイズの影響を受けないこと、また機械的強度があることなどです。特別な同軸ケーブルにより、これらの条件を満たすことができます。センサを取り付ける際には、通常、金属部品に取り付けられる必要があります。これによりセンサの筐体は設置対象物に電気的に接続されます。

図1は、4個のセンサからなる計測チェーンがサミングボックスによってチャージアンプに接続されている図です。センサは機械的に接続されています。力計測技術では、力が加わる部分には硬化鋼からできた部品が使用されるので、筐体も同じ電位を持っています。

干渉の防止

実際のケースでよくあるのは、サミングボックスやチャージアンプが、設置の結果として異なった電位を持つようになる場合があります。サミングボックスとチャージアンプの筐体が同軸ケーブルのシールドに接続されており、結果としてセンサの筐体にもつながっているので、電位が異なるとケーブルシールドを通して補償電流が流れます。この補償電流は計測の妨げになる場合があります。

サミングボックスやチャージアンプを、取り付け対象物から電気的に絶縁するのにプラスチック部品を使用する先端技術があります。回路が絶縁されるので、補償電流は全く流れません。しかしながらこの方式には2つの難点があります:

1) 絶縁ワッシャを使用する必要がある
2) 取り付けが複雑になる

Paceline製品ではこの難点がありません: ケーブルシールドと筐体間は電気的に絶縁されているので、金属部品(チャージアンプ、サミングボックス)を金属(制御キャビネット、業界標準レール)にねじ止めできます。これにより、取り付けが容易になります。