PMX-試験計測技術と計測制御技術が融合した新たなアンプシステム

私たちの日常生活に使用される製品に対する要求は、どんどん厳しくなっています。これは例えば、テレビや携帯電話のような電子装置や自動車メーカーの新型モデルなどにみられるように、製品サイクルがますますより短くなっていることからも明白です。

こうしたトレンドに対応すべく、メーカー各社は試験と製造システム最大限の柔軟性を確保できるように、システムを更新しています。その際のルールは常に同じで、「ハードウェア、部品、ソフトウェアのような構成要素の多様性を減らす」ことが重要です。一見、矛盾するように見えますが、コストをできるだけ抑え競争力を維持するためには、システムの設定、操作、保守(リモート)にかかる時間を常に短縮する努力が必要です。どうしたらこれらのすべてを達成できるでしょうか?

この技術レポートでは以下の問題について述べます:

  1. メカトロ装置市場の要件とその変遷
  2. 最新の制御技術のタスク
  3. 高品質な計測技術を利用することのメリット
  4. Smart Functions(スマート機能)は試験技術と生産技術にどう貢献するか?
  5. 最新の自動化技術のコンセプトと効率的なシステム診断

1. メカトロ装置市場の要件とその変遷

各部門が個別に商品開発や製造システムの設計をする人員や予算があった時代は過ぎ去りました。これらのソリューションは特定の用途に対して最適化されているので、他に転用できないことが良くありました。また、システムの構成要素間の連携は、複雑な伝達経路と接続機器や変換器を通してのみ可能でした。非常に複雑なシステムをより効率的に設計するために、共通のインタフェースをもつモジュール型のデバイスと部品の採用が一貫して進みました。

同様に、製品開発者と生産技術者は新技術を簡単に統合できる柔軟なシステムを探しています。考慮すべきもう一つの要素は、新たなリリースが出た場合に製品の使用法に関して再教育が必要ないことです。オートメーションタスク商品開発タスクは根本的に区別する必要があります。商品開発は高速度で正確な計測値の取得を必要とします。一方、自動化されたアプリケーションでは、最適な運転状態でマシンを動かすためにリアルタイムでシーケンスを実行しなければなりません(診断データに対する高い優先度と比べて計測データに対しては優先度低)。かつて明確に区別された領域は、メカトロ装置として共に発展するようになりました。理想的には、構成部品にはどちらの領域でも使用できる柔軟性が求められます。

2. 最新の制御技術のタスク

同じことが試験用と制御用のソフトウェアに適用されます。テスト現場で計測した物理量は保存して適切なソフトを使用して分析されます。大量のデータを処理するので、このソフトウェアはPCを使用して、Ethernet経由でPCに転送されます。次に、評価用ソフトウェアは、制御技術と組み合わせて製造現場で再利用されます。

さらに、製造現場で使用されるメカトロ装置には、構成部品間の滑らかな相互作用をエラーなしで確実に行うため、高度なリアルタイム処理が必要です。使用するシステムで直接動く制御ソフトウェアは、ハードウェアに組み込まれており、この目的には理想的です。それでも、プロジェクトの計画設定は簡単に行え、トラブルシューティングやデバッグが簡単であることが大切です。その基礎は1990年代前半にIEC61131規格として策定されました。今日のすべてのコントローラがこれに基づいています。その当時入手可能であった電気機械式のコントローラを利用したもので、その本質はリレーと機械的制御技術に基づいています。

オートメーションにおけるエレクトロニクスの到来で、多くのメーカーがこの規格に準じたプログラマブルロジックコントローラ(PLC)を開発しました。 これはユーザーにとって大きな進歩となり自動化技術は簡素化されました。しかし、ユーザーは数種類のPLCメーカーの製品を使用していたので、自然な流れで標準的な制御機能とソフトウェアが開発されました。この傾向は、さらにSoft PLC CODESYSに発展し世界中で使用できるようになりました。

IEC61131-3準拠の標準CODESYS制御ソフトウェアは、事前に定義された関数とメソッドを含む、理想的で成熟したオートメーションツールをアプリケーションの開発者に提供します。また、近代的方式のプログラミングも使用されるようになりました。アプリケーションは、作成・検査後、コンパイラで機械コードに翻訳され自動化システムで使用されます。

3. 高品質な計測技術を利用することのメリット

より短い処理時間より多くの機能より高品質な新製品が要求されています。メーカーにとっての課題は、開発段階の計測データ製造現場での部品テストを利用して、品質に対する要求をみたし、特に商品化までの時間を短縮することです。開発とプロトタイプの製作では、クラス0.05以上の精度等級の高い精密計測の技術、及び、計測対象のわずかな変化をも計測・記録できる高速サンプルレートを必要とします。これは、製品の品質を正確に記録して、再現性を確実にする唯一の方法です。これを実行するには、計測装置が計測や信号の品質において適切である事が重要になります。

つまり、完成品と製造システムへの品質の要求が上昇すると、センサシステムと計測値収集により高い精度が必要になります。従来のPLCでは十分な品質を達成できません。高い信号分解能(24ビット)とノイズの影響を受けないコンバータ入力を持つ、 PMXなどの計測アンプだけが必要条件を満たすことができます。この目的のためには搬送波周波数方式が推薦されます: 計測信号は、まず変調されから増幅されます。これは交流ハム熱電効果などシステム自身によるノイズを排除します。

重要: 構成レベルにかかわらず、すべての計測チャンネルが19,200Hzのサンプリングレートで記録できます。PMX計測システムは、毎秒400,000計測値のサンプリングが可能です。従来のPLCでは不可能なレベルです。このレベルに達していない既存のシステムは、高品質な計測制御は困難です。

さらに、PMXデータ収集システムは、アプリケーションに応じて様々なインタフェースが使用できます。TCP/IPプロトコルを使用するイーサネットが計測データ取得に利用可能で、外部の評価システムに使用する大量のデータを保存できます。リアルタイムのフィールドバスであるCAN、EtherCat、Profinet、Ethernet/IPをPMXで使用して自動化できます。PMXはマルチクライアントなので、すべてのインタフェースで計測データや診断情報を並行して使用できます。この組み合わせはオートメーションの世界ではユニークな仕様です。プロジェクトの立案やアプリケーションの作成に大きく貢献できます。

4. Smart Functions(スマート機能)は試験技術と生産技術にどう貢献するか?

多くのユーザーやシステムオペレータが、近代的なスマート機器の利便性に慣れており日常的に使用しています。このたびPMXが始めて試験計測の世界にこの便利な機能を導入しました。今まではスマートフォンやタブレット型パソコンでしか使用されていない技術です。また、標準化されたインタフェースにより、インターネット接続できる端末経由で、構成、運用、分析のためのすべてのデバイスパラメータへ簡単にアクセスできます。 PMXのお客様にとって、未来の需要の変化に対応できる最高の投資となります。

ブラウザベースのPMXソフトウェアは、性能と利便性において新しい業界標準を確立しつつあります。このソフトウェアを使用するために必要なのは、インターネットを使える端末装置だけです。装置のウェブブラウザは、計測、診断、生産などのすべてのデータへ手早く簡単にアクセスでき、サービス、保守、工程評価を実施できます。

プロセスの信頼性が向上: 3段階のアクセス権限により、不正アクセスからPMXとすべてのプロセスを保護します。この方式はソフトウェアのインストールが不要です(インストールは手間がかかり、エラーが生じる可能性があります)。 またイーサネット技術とインターネットの組み合わせにより、コストの安いリモートメンテナンスが可能になります。 これらのすべての特長は、生産現場に有益です。

PMXウェブブラウザPMXはタッチスクリーンで非常に簡単に操作できます。

5. テストベンチ/生産ライン用 最新の自動化技術のコンセプトと効率的なシステム診断

以上のように、IEC61131-3に基づく標準の制御言語は生産プロセスとファクトリオートメーションの世界標準です。すべてのPLCが使用しています。それは、プレス製造、本や新聞の印刷、家具や自動車部品の製造などのシステムで広く使用されています。

HBMのPMX計測アンプは、現在、リアルタイムのアプリケーションに使用できる総合制御ユニットを装備しています。それは3SからのCODESYS V3ソフトウェアプラットホームとIEC61131-3プログラミングシステムに基づいています。 そのシステムの全てのプログラミング言語がサポートされています。これにより初めて、高規格ノイズフリー計測技術と世界標準の制御技術が一緒になり、WEBブラウザ表示などを含む新しい自動化ソリューションが提供できるようになりました。効率的なコーディングを確実にするために、必要なツールが標準で装備しています。

新たなアプリケーションとして、エネルギーオートメーション、移動体オートメーション、埋め込み型オートメーション、建設オートメーションなどが加わりました。この場合、PMXは小型ソーラシステム、水力発電所、計重包装制御、医療システム、照明、環境制御のモニタなどに使用されます。 CODESYS(自動化技術のための包括的ソフトウェアシステム)はプログラミング、フィールドバス、I/O構成、可視化、運動制御などのタスク実行に必要とするすべての機能を含んでいます。また機能やライブラリなどのカスタム設計されたプラグインも含んでいます。



CODESYSソフトウェアとWEBブラウザ表示

 

PMXに装備された各モジュール:

CODESYSエンジニアリング:

1つの拡張可能なプラットフォームを使用した、専門家とソフトウェア技術者向けのIEC61131-3アプリケーションのプロ用エンジニアリングです。特にStructured Text(ST)プログラミング言語は、C/C++のような高レベル言語と大部分において同等です。また、Intelli-Sense、AutoComplete、構文エラー検出などの有用な補助機能に加えて、オブジェクト指向プログラミング(OOP)が装備されています。これは、短期間でプログラムコードを作成し、管理する必要がある革新的なプログラマによる使用が拡大しています。ツールは、効率的なコーディングを確実にするために標準装備として含まれています。それはコード分析のための静的プログラムコード・コントロール、コードを最適化するプロファイラ、プログラムコードのテストスクリプトを作成するマネージャと同様に、機能やライブラリを含んでいます。

CODESYSフィールドバス:

IEC61131-3ツールの総合サポート(例:広く使用されているCANopenインタフェースはPMXでサポートされています)。それは、データを受け取る(CANマスタ)か、またはCANデータを送ること(SDO/PDOモード)ができます。CANベースのフィールドモジュールをPMXシステムに追加して、それぞれの要件に適合できます。CANを通して信号か計測値を読むことができ、CANインタフェースを使用してアクチュエータを制御したり調整したりできます。

CODESYS可視化:

PLCプログラミングシステムに完全に統合された、プロ用の可視化インタフェースの作成。対象装置、PCまたはWEBブラウザに表示。CODESYSは最新のデザインの中に、可視化と制御のための膨大なライブラリを含んでいます。ユーザーはアプリケーションに関する必要条件を正しく満たす要素を選ぶことができます。単にスタイルシートを切り換えることによって容易に全体の表示画面を変えることができます。また、ユーザーは事前に定義されたスタイルに加え、自分のスタイルを作成できます。

CODESYSストア:

プログラマはこのオンラインストアにある実行化可能プログラムとライブラリのリストから希望のコードを選択できます。3Sで運用されているストアのコードは、公開前に事前テスト済です。ユーザーは自作のコードを発表できます。そして、無料か有料かを選択できます。これは、時間を節約し機能を拡張できる非常に効率的な方法です。

CODESYSセキュリティ:

ノウハウを保護することは多くの会社にとって最優先事項となっています。その中にはソフトウェアソリューションも含まれています。PMXに統合されたCODESYSは、この点に関して3つの対策ができます。1つはアプリケーションプロジェクトです: プロジェクトファイルとライブラリを、パスワードかCODESYS安全キー(USBドングル)でコード化できます。

もう一つは、個々のプログラムモジュール別に、特定のユーザー管理をすることです。残る1つの可能性は、対象装置(PMX)上に、定義可能なユーザプロファイルを使用したアクセス保護を、アプリケーション、制御装置、可視化データに対して行うことができます。他の有効な手段は、ブーツアプリケーションの暗号化や稼働中のアプリケーションに対する通信をコード化などがあります。

CODESYSランタイムライセンスはPMXの基本装置WGX001に含まれています。機器に同梱のCDには、CODESYS開発ソフトウェアV3.5、対応するPMXパッケージ、コードを作成するのに有用なサンプルプログラム集、WEBブラウザ表示、CANopenモジュールが含まれています。HBMは、ユーザーにワンストップを提供しています。HBMは、計測チェーン全体を対応するソフトウェアソリューションとともに供給できます。

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