PMXを計測・自動化のシステムセンタとして使用

風力発電ブレードの雨食を計測するテストベンチの計測制御プラットフォームにPMXを使用

PMXを計測・自動化のシステムセンタとして使用: フラウンホーファIWES(Fraunhofer Institute for Wind Energy and Energy System Technology)による新型の雨食テストベンチは、テスト用ブレードを最大550km/時まで加速して、雨粒がブレード表面へ与える摩耗状態をテストできます。

ブレードは過酷な環境の影響をうけます。雨、あられ、砂、塩水、汚泥などがブレード表面に当たり、塗料や塗装系を汚したり表面をきずつけたりしています。特にブレードの最先端部では顕著になります。温度の変動と紫外線がこの影響をさらに悪化させます。

気候シミュレーションができる雨食テストベンチ

ドイツ環境・自然保護・原子力安全省(BMU)が援助する「ブレードに対する雨の浸食」プロジェクトの一部として、WPP関連の会社は、ブレーマーハーフェン(ドイツ)のフラウンホーファIWESとともに、最大600km/時のピーク速度でテスト用ブレードを検査できるテストベンチを開発しました。

これにより、完全な気候管理(紫外線A波、変化する雨滴サイズ、温度、塩分の影響)のもとで、雨の浸食に対するブレード塗装の耐候性を計測・評価することが可能になりました。ブレードの塗装系の最適化は、損害を予防してメンテナンス間隔を長くできるので、結果としてコスト節減につながります。

テストチャンバ内では回転アームへの着氷試験だけでなく、着氷と雨食の同時発生や交互に起きる場合などの組み合わせでも行えます。また、日光によるポリマ(塗装原料)の経年劣化をシミュレーションするために、紫外線A波(UVA)をサンプルに放射することができます。

ブレード用の回転アームが組み込まれたテストベンチチャンバの構成図

統合された計測制御システム

効率的にテストベンチを運用するためには、設定のしやすさだけではなく、高度な計測精度と耐ノイズ性能を持っている計測制御システムが必要です。これらを考慮した結果、HBMのPMX計測制御プラットフォーム が採用されました。PMXには、様々な種類の計測と信号出力モジュールが装備可能で、テスト装置に必要な入出力信号数が確保されています。

テストベンチ制御キャビネット内のPMX計装制御システム

計測データの取得:

すべての信号は、それぞれ24ビットの分解能と毎秒1万9200サンプル速度で同期した状態で処理されました。これで計測値リアルタイムで処理することが可能になります。統合されたイーサネット接続により、すべての関連した計測値がテストベンチのPCに確実に保存されます。保存された生データの分析はHBMのcatman DAQ ソフトウェアによって実施されます。 

自動化:

PMXの統合CODESYSソフトPLCと診断機能により、効率が大きく改善されます。PMXは、世界的な工業規格61131に準拠しており、決定的なリアルタイム制御を可能にします。このプロジェクトでは、テストベンチの回転アームの同期した制御や雨と気候の制御が重要です。プログラムのコードはCODESYS開発環境で作成されます。そしてコンパイラでエラーチェックを行ってから、コードは機械コードとしてPMXにロードされます。各アプリケーションは独立してPMXで運用できます。

PMXに統合されたCANopenインタフェースを通して追加センサ信号を読み込むことができます。そして制御信号を駆動側に送ることができます。他の制御動作はPMXのデジタル入出力とアナログ出力で実行されます。

表示と操作:

CODESYSによるテストベンチのWeb画面表示

PMXを使用する決定的な理由の一つは、統合Webサーバで装置を操作できる事です。Webブラウザは一般的に使用されているブラウザが全て使用できます。特別なPCソフトウェアを使用しないで、既存のネットワーク技術でメンテナンスや操作を遠隔操作で行えます。

また、統合CODESYS Soft PLCでもウェブでの可視化が可能です(このアプリケーションに適応されています)。すべての関連の信号と制御項目を使用してテストベンチを操作できます。またオペレータによる制御も可能です。

IWESのベンジャミン・ブッフホルツ氏は共同プロジェクト「ブレードの雨食」の一部として、このプロジェクトにコーディネータとして参加しています: 「試験条件は可変です。試験対象のブレードに関する実際の条件に応じて、回転速度と気候条件を個別に調整できます」とブッフホルツ氏は説明します。「記録された天気条件と運転データが有用な基礎データとなります」

この様に、テストベンチの品質最終結果の正当性の両方を確実にしています。「HBMの統合PMX計測制御システムのおかげで、すべての必要な計測と制御のタスクを効率的かつコスト効率よく実行できました。」

要約と今後の展開

損傷のメカニズムを評価する事により、ホイルや塗料などのコーティング材の最適化や追加措置の導入が可能になります。例えば、WPPの運用指針を変更したり、メンテナンス頻度を調整したりできます。このテストベンチにより、科学者はブレード損傷メカニズムへの理解を深めて、貴重な保護対策の開発のための基礎データを活用できるようになりました。

140万ユーロの資金で、「ブレードの雨食」プロジェクトはドイツ環境・自然保護・原子力安全省(BMU)(index number 41V6477)によって後援されています。2016年9月まで継続されます。

ブレードの最先端部 (セグメント)

増加する環境要件

雨の浸食により表面が削られ、ひびが発生し、その結果ブレードの空力特性を加速度的に悪化させます。この変化は風力発電所(WPP)の効率を低下させるだけでなく、ノイズが大きくなります。

効率の低下は時間の経過とともに悪化するので、海上WPPのロータは効率を維持するために回転速度を速くしていきます。速度上昇に従って、雨粒はさらに大きなエネルギーで塗装面に衝突し、損傷を加速します。

塗料やコーティングへの表面荒さや損傷ブレードの最先端部で特に起きやすくなっています。これらはWPPの空力特性に負の影響があり、発電性能に悪影響がでます。

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