船舶用リフトのトルク測定 船舶用リフトのトルク測定 | HBM

リフトシステム

モータ、ファン、ポンプ、ギアボックス、自動車のドライブシャフト、船舶用プロペラシャフト、油田掘削装置などの動力機械や輸送機械では、ドライブシャフトのトルクが、動力システム全体にとって極めて重要なパラメータとなります。

ボートリフト、船舶リフト、またはリフトロックは、2つの異なる水位間で船を移動させるための装置で、運河の水門やインクラインドプレーンの代替手段です。垂直船舶リフトは、ダムを通過する貨物船に使用される大規模な電動式の設備です。この設備は、上側ロックヘッド、下側ロックヘッド、船舶レセプションチャンバ、およびメインリフトシステムの4つの部分で構成されています。メインリフトシステムは、リフト装置、制御装置、および、4か所のリフトポイントをモニタする計測装置から構成されています。各リフトポイントのリフト装置はDCモータ、減速ギヤボックス、リフト用ロープの巻き上げドラム、およびハイドロリックブレーキが装備されています。

船舶用リフトのトルク測定

船舶レセプションチャンバを、スムーズかつ安全に同期させて操作する(電気的同期を含む)ために、4箇所のリフトポイントの減速ギヤボックスの出力シャフトが、機械的に固定された同期システムを構成する閉ループの長方形シャフトシステムに接続されています。

力の平衡を確保するためには、機械式シンクロ駆動システムに対する駆動モータのトルク出力が同じである必要があります。ここで重要なのが、同期トランスミッションシャフトが過剰なトルクにより破損しないようにすることです。

1台の巻き上げ機モータが故障すると、直ちに残りの3台の巻き上げ機モータが、破損したリフトポイントに動力を補完して、メインホイストの運転が通常通り行えます。トルクシャフトの同期はモニタされて、力の配分を調整します。

ブレーキを外すときに船が沈んだり流されたりしないように、駆動システムは、船舶レセプションチャンバとバランシングウェイト間の力の不均衡と方向に応じたトルクをあらかじめ出力します。


思林(シリン)の船舶用ダムリフトでの使用

HBMトルクセンサT40FMは、中国の思林ダム(シリンダム)の船舶用リフトで使用されています(容量:500t、最大船舶サイズ:55×10.8×1.6m、垂直リフト距離:76.6m)。4台のトルクセンサT40FMが、それぞれの同期シャフトのトルク値をモニタするために、長方形リング同期シャフトシステムに設置されています。トルク信号は、トルクの計測値としてだけでなく、トルクのバランス制御用に、またレンジオーバーの際のアラームに使われています。

HBMのT40FMの特長

  • 高い信頼性と安定性: HBMトルクセンサ は、10年以上にわたりスイコウダムの船舶用リフトで稼働しており優良な運転実績を残しています
  • 高精度: 精度等級0.1(非直線形0.1%、再現性0.05%、TC0 0.05%/10K、Tcspan0.1%/10K)を提供し最高クラスのトルク計測が行えます

  • 高応答性により、高速制御ができます

  • 堅牢: 過負荷や寄生負荷に対応した機能

  • 設置が簡単

HBMサービスの特長

  • メンテナンスフリー

  • 速やかな対応

  • 技術的な相談