ユンクハインリヒ社（Jungheinrich）はフォークリフト、倉庫、および物流に関する世界のリーダーです。同社は、高い機能性、信頼性、および高品質な革新的倉庫ロジスティクスソリューションを世界に提供しています。これは、製品開発から始まり市場投入後も続ける徹底した実機試験の成果です。例えば、同社は顧客の現場で徹底した製品試験を行います。実際の現場で得られる実負荷データは、開発時の予測値を評価するだけでなく、エキスパートによる絶え間ない製品改良に活用されています。
計測と分析のために、ユンクハインリヒ社はHBMのデータ収集システムQuantumXの汎用モデルをはじめとする高性能ソリューションを採用しました。
革新的な高性能無人電動パレットトラックEJEシリーズは、世界中で活用され荷物の出し入れや短距離輸送を行っています。パレットトラックはメンテナンスフリーの三相交流モータを持ち、使いやすく安全で、狭い空間でも効率的に作業を行えます。さらにパレットトラックEJE116～120はコンパクトながら最大2トンの大容量に対応します。
このEJEシリーズの傑出した性能はフォークリフトの高い品質とその絶え間ない最適化の結果によるものです。それが新製品の完成後にも実機を使用して徹底的に性能試験をする理由です。品質保証とさらなる改善プログラムの一環で、同社は顧客データ保護ガイドラインに従い顧客の現場から直接貴重なデータを集めます。稼働中の実際のパレットトラックから必要なデータを収集しますが、あたかも「覆面捜査」のようにパレットトラックの運転者や実作業に全く影響を及ぼさない形で行われます。パレットトラック内に組込まれた計測エレクトロニクスが、通常作業中に自動で毎日必要な計測値を収集します。
同社は、すべてのトラックシリーズの実負荷データの収集にHBM製品を採用しています。スタンドアロン・データレコーダ QuantumX CX22B-W は、このデータ収集に使用される試験計測設備の中心的存在です。コンパクトなこの計測モジュールは、目立たない形でパレットトラック内の各所に分散して組み込まれています。データレコーダは、ひずみゲージ、圧力センサ、電流、電圧、加速、温度センサ等、もしくは、直接装置のCANバスから、テストデータを記録します。PCとの接続や作業者の介入は必要なくシステムはバックグランドで完全に自動で動作します。
約2週間、通常通りにパレットトラックを使用したのち、実際の使用状況を記録したデータをユーザの現場で読み出します。将来的には、同様のことを遠隔アクセス(携帯ネットワーク)で行い人の介在をさらに減らすことをめざしています。データパッケージは、次に、HBMの nCode GlyphWorks ソフトウェアを使用して解析されます。このソフトは耐久性と疲労寿命解析を中心とした工学研究用の強力なツールです。分析結果は、実際の使用状態において 実製品の構造に負荷がどのような影響を与えるかを示す貴重なデータとなります。開発段階のシミュレーションでの予測値とテストベンチで得られた計測値の両方を、実際の使用時に収集された実データと比較して評価することができます。さらに、実データの分析結果が製品の更なる改良の基礎データとして利用されています。
ユンクハインリヒ社は現在、HBMから信頼性の高い試験・計測器を数年間使用しています。その理由は、共同作業行っているためと、サポート要請に対して応答が速いからです。さらに、HBMは1社からすべてを提供してくれます。それは、汎用タイプ、スケーリング、便利な構成を提供するコンポーネントなどを含む、計測チェーン全体に関する完全なワンストップ・ソリューションです。そのうえ、HBMの試験計測機器は高信頼性と高性能が際立っています。その1つの例が、EJEシリーズの電動パレットトラックの実機テストに使用されるQuantumXデータ収集システムです: それはユンクハインリヒ社のCANopenバスと互換性があります。さらに、保守が簡単で、高速サンプルレートが使用可能で記憶容量は最大512 GB です。イーサネット経由で容易に無線ルータを接続できます。
