スウェーデンの衛星分離システムの試験

ルアーグ・スペース社はヨーロッパ最大の独立系の宇宙関連製品メーカーです。同社のリンシェーピング(スウェーデン)の工場では、約100人のチームが衛星とロケットの発射装置と分離システムの開発製造を担当しています。リンシェーピングの研究所では、テストシステムの中心にHBMのデータ収集システムMGCplusが使用され、特に多チャンネルが必要な大型装置で活用されています。

巨大な負荷

ルアーグ社の製品はヨーロッパで主要な衛星打ち上げロケットに採用されています。例えば、アライアン、アトラス、デルタなどです。同社の専門分野(ロケットと衛星間の分離システム組み込み型アダプタ)は、衛生打ち上げの鍵となるシステムです。分離システムは、分離すべき瞬間まで衛星をアダプタに固定しています。

このアダプタの機能は、様々なタイプの衛星をロケットに適合させることです。アダプタ (円錐形が多い)は、地上からのロケット打ち上げ時にかかる巨大な力に耐えて、衛星発射ロケットと衛星を確実に固定する必要があり、また、ちょうど正しい瞬間に確実に分離する必要があります。

したがって、製品は厳格にテストする必要があります。このプロジェクトには、ルアーグ社の試験技術者ピーター・スベンソン氏が参加しています。

「私は、静的荷重テストに関して、ルアーグ社がスウェーデンの最高の企業の一つであると信じています。若干の例外を除き、すべてのテストが自動で行われます。ルアーグ社が、開発・テストした装置は、今までのところ約600回、衛星を宇宙空間へ放出しました。」

試験技術者のピーター・スベンソン氏

ピーター・スベンソン氏は試験技術者としてルアーグ・スペース社に勤務。同氏はリンシェーピングの研究室を拠点に世界中の衛星打ち上げを現地で担当。
静的な負荷テストする際には、気象衛星を取り付ける構造体に何百本ものセンサケーブルを接続。
静的荷重テスト、リンシェーピングのルアーグ社はスウェーデンでトップクラスの企業。同社が開発・試験を行った分離システムは約600台におよび、そのすべてが100%の成功率で宇宙空間に衛星を分離・放出。

使いやすいソリューション

研究所での設計や試験に加え、スベンソン氏はカザフスタンやフロリダなどで衛星打ち上げに参加しています。現場での彼の仕事は、ロケットと衛星の間に位置する重要な分離システムを設置することです。このシステムがロケットから衛星の分離を行います。

リンシェーピングの研究所は、Meteosat Third Generation(MTG)気象衛星のための巨大なテスト装置を設置しました。MTGは欧州宇宙機関(ESA)のプログラムで、2018年に6つの衛星の打ち上げを目指しています。

リンシェーピングのルアーグ社は10年間以上MGC Plusを使用しており、HBMとは協調して業務を行っています。ピーター・スベンソン氏は語っています:

「大規模テストは長期間になるので、システムとソフトウェアの使いやすさは非常に重要です。多チャンネルを同時に高速で計測できるMGC Plusは、当社のニーズに適合しています。」

ルアーグ・スペース社の紹介

ルアーグ・スペース社はヨーロッパ最大の独立系の宇宙関連製品メーカーです。同社はスイス、スウェーデン、フィンランド、およびオーストリアにある8箇所の拠点で約1,100人の従業員が働いています。

スウェーデンのルアーグ・スペースAB社は、スペース発射装置用のコンピュータシステム、アンテナ、高周波エレクトロニクス、アダプタ、および分離システムを含む高信頼性の衛星搭載型装置を専門にしている企業です。発射アダプタ、衛星分離システム、サテライト構造物、およびロケット誘導システムの設計と製造はリンシェーピング(スウェーデン)で行われています。

また、ルアーグ社は小規模な計測プロジェクトにはHBMの計測システムQuantumXシリーズを使用しています。

「QuantumXシリーズは汎用性に非常に優れたおり、様々な物理量や温度の計測を多様な接続方式で適合できます。ルアーグ社は柔軟性を重視しています。さらに、計測システムのMGC PlusとQuantumXの両方が同じソフトウェアCatmanを使用しているので助かっています。」

リンシェーピングの研究所のいたる所で見られるのは、どの部門でも宇宙空間用の装置には高性能を要求していることです。例えば、ルアーグのアルミニウム製品には、最高標準の、いわゆる「宇宙規格」が採用されています。また、機械工学の作業は白衣を着たスタッフによって最高精度で行われます。「ロケットの科学」という言葉が、知と科学のいずれにおいても非常に難解で高度なものを意味するのは単なる偶然ではありません。