標準品を使ったスマート・テストベンチ
開発テストベンチ最新化にあたり、この大手油圧部品メーカーは明確な課題をもっていました。数ヶ月にわたり通常1000万回におよぶ負荷サイクルに耐久できる最新のテストシステムが必要とされていました。このため油圧部のセットアップはそのまま残し、測定/制御システムの欠陥部分だけを標準コンポーネントに置き換え信頼性の高い信号伝送を行いたいと考えていました。また同様にオープンDIAdemベースのソフトウェアを使用したカスタマイズとテスト担当者~開発者間で容易にデータがやりとりできることを望んでいました。
a-solutionは、3つのスタンドアロンのテストステーション(図1参照)で構成される分散型システムを実装し、要件に合致したカスタムソリューションを提供しました。操作や表示は中央制御システムで行います。すべてのテストステーションには、アナログ出力2つとデジタル出力8つが、異常信号に対して10ms未満の高速応答が可能なリミット値監視機能をもつ16個のアナログ入力に加え提供されています。すべての測定コンピュータが2つのアンプを備えていますが、そこにa-solutionではHBMのコンパクトデータ収集システムQuantumX MX840Bの使用を決めました。選択の決め手はEtherCATによるアーキテクチャとの統合のしやすさと柔軟性、高い信号品質、およびゲートウェイモジュールごとに利用可能な8入力チャネルが提供されている点でした。