なぜNTN-SNRは、HBMのデジタルロードセルを選んだのか? なぜNTN-SNRは、HBMのデジタルロードセルを選んだのか? | HBM

なぜNTN-SNR社は、HBMのデジタルロードセルを選んだのか?

デジタルロードセルFIT7Aの発売により、HBMはダイナミック計量および産業計量アプリケーションに新たな道を開きました。このロードセルはこれまではひずみゲージ技術の利用が難しかった電磁力補償方式による分野への拡張も可能になりました(OIML R60のC4クラス)。

ひずみゲージ式計測の主な利点は、生産ラインでの過酷な計測条件下における長期使用で高い堅牢性を保ち、高速計量(180回/分)が可能であることです。また電磁力補償方式による計量手法と比べ、その60%以下の価格で導入できます。

FIT7Aでは、HBMがデジタルひずみゲージ式計測分野のノウハウが凝縮されています。 2000年代の初め、HBMは他社に先駆けて基板内蔵型のダイナミックロードセルを市場に投入し、フランスの産業界が最初にその技術を採用しました。

効率とスペース-機械設計上の需要ポイント

HBMのロードセルを使用したフランス企業の1つが、自動車、航空宇宙、農業、鉄道、採石場、鉱山などあらゆる市場で産業機器を展開するベアリングとガイドの国際的メーカーNTN-SNR社でした。同社のアプリケーションでは、ベアリングに注入されるグリス量を正確に保持することに注力しています。それによりベアリングの耐用年数、またベアリングが取り付けられた装置の安全性が決まるため(過熱危険性)、グリス量の適正化は重要です。グリス量はピストンポンプで計量されていますが、より安全性を高めるために、注入前後でベアリング重量がダブルチェックされています。従来は高精度な実験用電子天秤を使用してベアリングのダブルチェックを行っていました。

この工程は生産工程のボトルネックとなっていたため、NTN-SNR社はより良いソリューションを探しました。グリス注入とベアリングのダブルチェックを両方サポートできる装置を購入しました。 デジタルロードセルFITがこの装置に利用され、装置の設計製造はBEA社が担当しました。当時取り組むべきだった2つの課題を同社のマネージャーPhilippe Viallet氏が振り返っています。

“最初の課題が効率でした。グリスの注入とダブルチェックの両方を数秒で完了しなければなりませんでした。さらにスペースの問題もありました”

HBM計量技術の長期信頼性

当時、この装置に対して行われた技術的な解決策はかなり大胆なものだったといえます。センサのデジタル化は今や不可避となっていますが、それでもHBMのデジタルロードセルFITをダイナミック計量に応用することは前例のないものでした。絶え間なく製造を続けるクリティカルな生産ラインを管理する装置にデジタルロードセルを導入する決定は多大な勇気が必要でした。

Philippe Viallet氏は、自らの選択の決め手は、技術そのものへの信頼感よりもメーカーへの信頼によるものが大きかったと述べています。

“この技術の選択にあたっては、当社の顧客であるNTN-SNR社と検討しました。躊躇がなかったとすれば、この大きな提案をしたのがHBMだったからです”

HBMは長い実績をもつロードセル技術のスペシャリストであり、我々もよく知っていて、約束したことはやってくれるという信頼感がありました。利用するセンサは堅牢性が十分に実証されたひずみゲージ式技術に基づくものでした。当時の選択が今正しかったことが証明されています。デジタルロードセルFIT7Aは我々のあらゆる期待に応えてくれました。実際、装置メーカーにとって、導入から10年以上問題なく稼働しており、特に24時間体制の生産を担う装置においては抜群の信頼感をもっています。長寿命の実績に信頼し、NTN-SNR社は新たな装置にも最新デジタルロードセルFIT7Aを導入したいと考えています。

“現場で価値が証明されました。今後はプロジェクトとして、同じ設備を増設していき確実な技術的基盤を構築して貴重な時間を確保していきたいと考えます”

HBMおよびHBMのダイナミック計量への信頼は深まり、その信頼感は続いています。ポジティブな経験と、顧客満足度を高めるためのHBMの大胆なプロジェクトの成功が、ダイナミック計量の革新と効率改善につながっています。


About the customer

NTN SNR Roulements

74010 Annecy - France

About the integrator:

BEA Etudes et Réalisations

74960 Grand Gevrier - France