新規磁性材料を使用した家電、産業機械、自動車用モータの設計・評価で
エネルギー損失を従来比40%削減(※1)するモータの実現へーNEDO/MagHEM

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と高効率モータ用磁性材料技術研究組合(MagHEM)は、モータ電磁損失の分析装置として、磁気軸受を搭載した超高精度モータ損失分析装置と薄帯状高効率鉄心材料の応力下磁気特性評価装置を世界で初めて開発しました。

これらの装置を用いて、新規磁性材料の特性を考慮した家電、産業機械、自動車などのモータの設計および評価を行い、エネルギー損失を従来比40%削減、パワー密度を40%向上させるモータの実現を目指しています。

HBMのダイナミック・パワーアナライザGEN7tAはMagHEMのテストベンチ「世界初、磁気軸受を搭載した超高精度モータ損失分析装置」に利用されています。

導入効果

  1.  従来のシステムでは測定パラメータに応じトルクメータ、パワーメータと複数の測定器で行っていたため同期計測が困難でしたが、eDrive/GEN7tAシステムを導入することによりすべての測定パラメータを同期計測することが可能になりました。また、リアルタイム演算により磁気、トルクの実測波形と鉄損分離などの演算波形が同時に観測でき、試験効率が大幅に向上しました。

  2. 鉄損分離ではインバータのスイッチング周波数領域でのデータが必要なため、高速サンプリングが必要です。しかしながら、従来のパワーメータではサンプリングが遅く、トルクリプルやキャリア、ヒステリシス等の比較的高速領域での現象を捉えることができませんでした。eDriveは2MS/sの高速サンプリングで電圧、電流信号を測定でき、電力測定においても1/2サイクル演算が可能で、導入検討を優位に進められました。(ただし、実際のモータ回転数は最大20,000 rpmに対して、キャリア周波数が20kHzなので、高周波成分測定には更なる高速化を求めます。)

  3.  従来のパワーメータでは平均化された演算結果からの解析しかできませんでしたが、eDriveでは生データ(瞬時データ)全てを高速処理するため、解析のスピード、精度とも格段に向上しました。また 600Vの高電圧入力はGHSの1000V入力ボードの利用で直接入力可能になりました。 時間軸表示とFFT表示は、切り換える必要がなく、同一画面で確認でき利便性が向上しました。

今後の展開

MagHEMはGEN7tAに加え、高温槽の後に取り付けるモータのエッジコイルでのわずかな損失を見るためにGEN3iも導入しました。「これまでは周波数損失にはあまり注目がされておらず、対応メーカー製品も限定されていましたが、これからはそこにフォーカスが当たるのでHBMの高精度トルク計測とeDriveの組み合わせは非常に有効です」とMagHEMは述べています。

「これまでは周波数損失にはあまり注目がされておらず、対応メーカー製品も限定されていましたが、これからはそこにフォーカスが当たるのでHBMの高精度トルク計測とeDriveの組み合わせは非常に有効です」

 (*) 1:www.nedo.go.jp/content/100566603.pdf((2)研究開発の目標より)アウトプット目標第2期では、新規高性能磁石開発に特化して取り組むこととし、第1期での軟磁性材料やモーター評価技術開発の成果と合わせて、従来モーター比で40%エネルギー損失低減と40%小型化を実現する磁性材料の開発を目指す。それぞれの研究開発項目の具体的な開発目標は、別紙の研究開発計画の通りとする。

図1 超高精度モータ損失分析評価装置のシステム全体構成とHBM製品による計測ポイント
図2 超高精度モータ損失分析評価装置の外観
図3 開発された磁気軸受
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