ダムストラ研究所の電気試験用Genesis HighSpeed装置

ヘンゲロー(オランダ)にあるIr. Damstra教授研究所(ダムストラ・ラボとしても知られています)は、電気部品やシステムのテスト用のラボです。この研究所は様々な電気試験を実施しており、短絡試験を行う発電機を備えたオランダでも数少ないラボの1つです。ダムストラ・ラボはイートングループの独立した事業部ですが、Eaton社(イートン社)だけでなく他の企業のテストも行っています。低、中、高電圧分野の他の多くのテストセンタと同様に、この研究所ではGenesis HighSpeedを使用して、過渡現象の記録とデータ収集を行います。

ダムストラ・ラボは、電気部品や機器に関する様々なテストを行います。テストの計測データを使用して、製造業者は製品開発中の製品の設計や仕様を検証や関連の標準に従って認定を行い、さらに製造ラインから作製された製品の検査を行います。これにより、製品の生産初期段階で仕様を満たしていることを確認し、生産プロセスが順調であることを確実にします。さらに、このラボでは、システムの不具合の原因を特定するために不適合調査を実施します。また、ラボの研究員は、設計検証と製品認証を行うためのテスト計画策定についてお客様に助言をします。

「ダムストラ・ラボは、電気スイッチON/OFF、配電システム、電気スイッチ部品などのテストを専門としています」とラボ・マネージャのMenno Visser氏は述べています。「当社のコアコンピタンスは、製品規格を信頼性の高いテストで検証できることです。当社は、鉄道用のヒューズ/高電圧パンタグラフからケーブルシューズ/バスバーシステムまでの機器をテストします。短絡試験、電圧衝撃試験、耐電圧試験、部分放電試験、昇温試験、機械耐久試験を実施しています。当社の顧客には、パネルビルダ、ケーブルやアクセサリの生産者、電気自動車や鉄道輸送などのユーティリティ、エネルギー、輸送に携わる企業が含まれます」

この研究所はIEC/ISO 17025に従って運営され、IECEEによってDEKRA認定のCBテストラボとして毎年監査されています。さらに、ダムストラ研究所(ダムストラ・ラボ)は、IntertekによりASTA認定を受けています。

Hazemeyer社 と Holec社

ダムストラ研究所(ダムストラ・ラボ)の歴史は、Hazemeyer社が研究所を設立した1920年にさかのぼります。初期には、同研究所は主にHazemeyer(後にHolec社自身)によって開発・生産された製品のテストを行っていました。ダムストラ・ラボは、高電圧試験用の設備を備えた、オランダ初の研究所です。

2001年、ヘンゲロー(オランダ)にあるEuropalaanの現在の場所に新しい研究所が開設され、この研究所の設計に携わったDamstra教授の名前が付けられました。2003年、Holec社はEaton社に吸収されました。このラボは正式にはイートン社の欧州電気事業部の一部ですが、独立したテストラボとして機能しており、第三者の向けのサービスも展開しています。長年に渡って、研究室の第三者向け事業はかなり増加しており、今ではサービスの大半を占めています。

「ダムストラ・ラボの従業員は12人で、電気部品やシステム向けの大規模テストラボではありません」とVisser氏は述べています。「しかし、比較的小さい組織であるため、指揮系統がシンプルで、柔軟かつ迅速にニーズに対応しています。世界中に多くの競合相手がいますが、組織内コミュニケーションの迅速さ、効果的なテスト設備、経験豊富なエンジニアのおかげで、我々は顧客を最適にサポートすることができます。このチームは、全テストサイクルを担当できます。テストの開発、テスト設備の設定、テストの実行、データの検証を行い、すべての結果をテストレポートに記録します。さらに、機器のメンテナンスを自分で行っています」

電気部品テスト用設備を完備

ダムストラ・ラボには十分な設備が備わっています。ガイド付きのツアーで、「短絡試験用に、さまざまなタイプのテストを行う4つのテストルームがあります」とPeter van Gestel氏(上級テストエンジニア・短絡テスト担当)は述べています。そのうちの2つの試験室は、1956年に構築され、2015年には根本的に改造され独自の短絡発生器を使用しています。発電機のローターの重さは28トンで、500 MVAの電力を供給します。6.3 kVの出力電圧は、変圧器で様々な電圧レベルに変換可能で、1秒間に120kAの最大短絡電流を発生できます。HBMタイマと組み合わせて使用する、独自開発のスイッチオンシステムでは、1450Vまでの低電圧レンジと24kVまでの中電圧レンジで短絡試験を実行できます。また、低電圧と中電圧のシステム・部品用に主要周波数試験、放電試験、および衝撃試験などを行える誘電体ラボを備えており、最大400kVの電圧で実行できます。

-40~+ 180℃の範囲の温度試験では、小型部品用の4つの気候テストチャンバがあり、大規模設備用の温度チャンバは、-25~+ 60℃での温度テストが可能です。ラボでは、例えば、スイッチなどでの機械的耐久性テストを実行でき、必要に応じて高速カメラで録画もできます。

雷サージ試験

このラボでは、1980年代からテスト・データ収集装置を使用してきました。その中には、HBMが2009年から製造してきたGenesis HighSpeedハードウェアの初期モデルがあります。現在、このシリーズに属するGenesis 7t、Genesis 5i、Genesis 2i データ収集システムなどが、ダムストラ・ラボで様々なテストに使用されています。Genesisは、1つのハウジング内にトランジェントレコーダ、データレコーダ、およびデータ収集システムを備えています。このラボでは、特に電気試験用に開発されたHBMの機器も使用しています。例えば、スタンドアロンのトランジェントレコーダ(過渡現象記録装置)であるISOBE5600があり、最大100 MS/秒の速度で計測できます。このレコーダはデジタルデータが提供でき、落雷テスト、スイッチングテスト、パルステストなどの高電圧テストに理想的です。レコーダは、光ファイバーケーブルを使用して電磁干渉から保護されています。またHBM Perceptionソフトウェアにより計測データの処理を確実に行えます。

「HBM過渡現象記録システムの利点は、バースト電圧の計測にも反映されています」とVan Gestel氏は述べています。「雷のサージパルスはわずか1秒しか持続しないため、非常に高速で計測する必要があります。光ファイバを介して計測データをPCに転送するため、電磁干渉が排除され、計測データがより正確になります。高電圧の不用意な伝播は絶対に発生しないので、安全性も大幅に向上します」

ダムストラ・ラボでは、HBMのBE3200テストシーケンサも使用しています。この高速コントローラにより、テストを実行する機器を正確に制御することができます。この装置は、低、中、高電圧レンジのスイッチギヤのテストに使用するテストシーケンスのタイミングと管理のために特別に開発されました。短絡発生器のシャフトにセンサを設置して、シーケンサのタイミングを発電機に同期させます。32個の光学的に絶縁された出力は、プログラムされたシーケンスに従ってオン/オフできます。ソフトウェアはミリ秒単位で結果を提供します。制御シーケンサ用のプログラムは、通常のPC上で動作します。

Genesis HighSpeedに非常に満足

「Genesis HighSpeed以外の装置を検討する必要は全くありませんでした」とVan Gestel氏は述べています。

「この装置とソフトウェアに非常に満足しています。HBMの機器およびソフトウェアは、業界で非常に信頼性が高いことが実証されています。したがって、ラボに対する外部監査は、計測機器やソフトウェアに関しては非常にスムーズに実施されています。HBMは機器とソフトウェアを供給し、かつトレーニングとメンテナンスも提供しています。ソフトウェアの自動更新は、ソフトウェアが常に最新の状態に保てるので、サービス契約の一環として特に気に入っています。HBMのコンサルタントは、最適なソリューションを常に積極的に提案してくれる点が我々にとって非常に貴重です。計測機器の仕様は自分たちで設定していますが、HBMは常に最終的な解決策について貴重なアドバイスをしてくれます。特定の機能が必要な場合、HBMはソフトウェアのプログラミングをサポートにより対応してくれます。またGenesisの開発部門はWaalwijkにあり、我々のラボに近いので大変便利です。HBMが新しい開発に取り組んでいるときには、HBMの開発部門は定期的に我々と意見の交換を行っています。これは非常に実りある相互作用をもたらしています」

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