HUBER + SUHNER社、複数の負荷条件を単一のテストベンチ環境で解析

未来の移動手段は、エネルギー変換の点からみて、電車も車も電動化されるでしょう。鉄道網においては既に、電気を動力とする電車が普及しています。道路では、ハイブリッド車や電気自動車がますます重要性を増してきています。そして、空でも、電動航空機が登場し始めました。輸送手段としての電気はエネルギー効率に優れ、安全・快適です。HUBER + SUHNER(H + S)の高品質なコネクタ技術が、これらの実現に貢献しています。.

HUBER + SUHNERは、データやエネルギー伝送用のケーブル、コネクタ、ケーブルシステムを開発・生産しており、高周波技術と低周波技術、さらに光ファイバ製品を一社ですべて提供しています。

問題

充電ステーションのケーブルは、さまざまな負荷に耐えながら長期に使用できる信頼性が求められます。

ソリューション

相互接続技術において世界有数のメーカーであるHUBER + SUHNERは、ロボットを利用した最新の自動テストリグを使ってケーブルをテストし、さまざまな負荷条件を評価しています。同社は、膨大な量の計測データを高精度に収集するため、HBM製の完全な計測チェーンを活用しています。

成果

ケーブルテストの新時代のコンセプトによって、充電ステーションのケーブルの寿命分析が確実・的確に実施できるようになりました。このことは、電気自動車の未来に対する、特別で、しかも重要な貢献です。

HUBER + SUHNERの急速充電システム向けRADOX®ケーブル

充電ステーションに使用されるケーブルとケーブルコネクタは、その製品寿命を通して、強い振動、極端な温度、腐食性液体にさらされます。したがってケーブルとシステムには、相当な高品質、長寿命、温度耐性が要求されます。RADOX®マルチコアケーブルは、高耐久性と高耐熱性を備えています。このケーブルは、コンパクトで軽量な高性能機器を構築するために、特別に開発されたものです。

ケーブルは、引張試験機での試験のほか、何百万回もの負荷サイクルをかけることで、充電ステーションでの連続使用に対する耐久性が確認されます。

 

テストベンチのセットアップ

新式の卓上ロボットが、あらかじめ定義された負荷に対するケーブルの特性付けを行います。そのために、さまざまな周囲温度に設定した恒温槽の中で、さまざまな負荷プロファイルが実行されます。この試験の間、目視でも、ケーブルの絶縁被覆表面の変化の有無の確認が行われます。

トレース可能な安定した計測データが得られるように、長期試験にはHBMの完全な計測チェーン(精密センサ、データ収集システム、そして膨大な量のデータを数クリックで解析できる直感的な操作が可能なソフトウェア)が使用されます。システム分断のない確実な計測チェーンがこうして保証されます。

H + Sの技術者T.-M. Schmid氏によると、これによって、テストベンチ環境での現代のロボットの使い方とその自由度に、新次元の扉が開かれます。例えば、複数の負荷条件がカバーできます。曲げ試験、ねじり試験、あるいは完全に1対1のシミュレーション運動であっても、想定されるすべての負荷条件を1つの試験装置で実現することが可能なのです。

その仕掛けは、適切な計測点を見つけて数量を記録し、ケーブルの材料変化を検出することにあります。そのために、力、トルク、回転角度、温度を測るセンサが使用されます。そしてデータの収集・解析には、HBM製のデータ収集システムQuantumXとデータ収集ソフトウェアcatman®が利用されています。

catman®での疲労解析: 分類法(ピークバレー解析)

長期試験では、発生する最大力または最大トルクを正確に繰り返し求めなければなりません。そのために、アナログのピックアップ信号を高精度かつ高動特性でデジタル化し記録します。計測には数か月かかるため、その間に収集した大量の生データを解析する必要が生じます。

データ収集ソフトウェアcatman®のインテリジェントなデータ削減方式によって、センサ信号のうち重要な最小値と最大値のみが保存されるため、相当量のデータが削減されます。同時に、サイクルカウンタが始動し、最小値と最大値を評価します。テストは、一定回数のサイクルを実施後に(スマート・トリガを発動して)停止させることができます。さらに、信号の最小値と最大値の統計的傾向はオンラインでも解析され、イベントモニターやアラームモニターに反映させることができます。アラームが発生した場合に信号の色を(青から赤へ) 変えるという単純なアクションのほか、ログブックへの記録、携帯電話へのメッセージの送信、カメラ作動、全生データの保管など、さまざまなアクションを実行させることができます。

データは、計測中、指定の間隔で定期的に保存されます。カウンタに影響はありません。計測を停止させるトリガとして、最小値または最大値の指定最大変化量を使用することができます。ケーブルの使用寿命は、負荷サイクルの実際の到達回数によって決まります。この難しい計測やテスト作業を実行させるのに、プログラミングスキルは必要ありません。電気自動車にはインテリジェントなソリューションが必要です。H + Sは、この分野に大きく貢献する準備ができています。HBMでは、テストでの計量評価のための高品質なツールを提供することを通じて、この取り組みを支援します。また、バッテリーの性能試験や効率解析に加えて、電気的試験に関してもより多くのソリューションを提供します。