INVpack: デジタルロードセルで包装の精度向上 INVpack: デジタルロードセルで包装の精度向上 | HBM

HBMのデジタルロードセルをスティック包装機に組み込むことでサシェ充填の精度を保証

Inever Group傘下のINVpack社は、バルセロナ(スペイン)のアルヘントナの施設において、食品や医薬品、化粧品、機能性食品、乳製品用のスティック包装やサシェ包装向けにマルチレーン縦型製袋・充填・シール(VFFS)包装機の設計、製造を幅広く手掛けており顧客との協業を通じて、ニーズに合わせたテーラーメイドのソリューションを提供しています。

常に変化し続ける市場において、INVpack社は過去の経験とイノベーションを総合的に活用して課題に取り組み、最適な構成で充填機の最適化を図っています。最近のカスタマイズ開発の事例は、米国のダイエットサプリメーカー向けに開発した10レーンのスティック包装機です。

この包装機は、HBMのデジタルロードセル FIT7Aを各レーンに1台ずつ、合計で10台組み込み、適切な処理速度で自立的に重量制御を行えるようにしたものです。INVpack社の生産管理を担当するManuel Martínez氏は「材料の位置決めと除去プロセスを改善することで充填の精度が上がり、ひいては製品の品質向上につながるのです」と指摘します。

課題

INVpack社は、スティック包装とサシェ包装向けのマルチレーン縦型製袋・充填・シール(VFFS)包装機の有力メーカーです。高い信頼性を備えた同社の装置では、パッケージ重量の正確な計測がカギであり、そのためには、常に決められたスピードで動作するセンサーが必要です。

 
解決策

INVpack社の最新のカスタマイズ設計では、装置に内蔵可能なHBMのデジタルロードセルFIT7Aを使用して、充填直後に各サシェの制御を可能にしました。

 
結果

FIT7Aセルの採用により、プロセス精度とスピードの向上に加え、コストや無駄の削減にも成功しました。規定の重量外のパッケージは即座に廃棄され、その迅速なレスポンスにより材料や包装の節約を実現しています。

装置に内蔵

FIT7Aセルは、各サシェの重量を充填直後に計測し、規定の重量から外れた場合にはそのサシェを廃棄し、材料や包装の無駄を防ぎます。

これに対し他のシステムでは、重量計を使って装置の外で複数のパッケージを同時に計量します。この場合、異常が発生するとサシェの仕掛かりを全て廃棄しなくてはならなくなり、経済的な損失につながります。

CANopenインターフェースを備えた3 kgのロードセルFIT7Aは、液体や固体のディスペンサーと装置全体の仕様通りの稼働を保障し、充填のフィードバックコントロールを通じて廃棄率や無駄を最小限に抑えます。

Manuel Martínez氏は次のように付け加えます。

「HBMの製品の組み込みは容易で、装置のインテリジェントなコントロールを可能にします。価格も抑えることができ、優れた技術サポートも提供されるなど、これはまさに私たちのお客様が望んでいることです」

パラメータ設定および分析ソフトウェア

このような特徴に加え、FIT7Aユニットには、パラメータ設定や分析作業を簡単に行えるPanelXソフトウェアも含まれています。例えば、充填サイクルごとに計量時間をグラフィカルに分析し、その結果を計量プロセスの効率化の向上に生かすことができます。

このダイエットサプリメーカー向けの新しい装置は、製品を保護し、ラインエンドとピックアンドプレースプロセスの統合を容易にする、INV-Careテクノロジーを採用しています。また、INV-Easyデザインにより洗浄やメンテナンスも簡単です。

将来の協業

上記の理由から、INVpack社とHBMでは、それぞれが抱えるお客様の固有のニーズに対応するために、各種プロジェクトに共同で取り組むことを計画しています。Inever Group社の装置に採用されているのはFIT7Aセルだけではありません。FIT5AモデルやPW6D+PADを含むソリューションが、さまざまな包装装置や縦型充填装置の中で高精度かつ効率的に稼働しています。

極めて厳しいニーズへの対応

OIML R60のC4精度等級を備えた最新のHBMロードセルは、「スチールの採用」、「コネクターまでも含めた保護等級IP66による保護」、「電気・機械インターフェースを削減する先進のフィルター」など、食品や医薬品セクターにおいてまさに求められるニーズに対応するための多くの機能を提供します。

スティック包装機が動作している様子

 

この動画では、プロジェクトの成果がご覧いただけます。

INVpack社は、FIT7AユニットとPanelXソフトウェアによって、適切な速度で正確な計量と包装が可能な10レーンのスティック包装機を開発しました。

INVpack社について

2003年創業のINVpack社は、スティック包装とサシェ包装向けのマルチレーン縦型製袋・充填・シール(VFFS)包装機の設計と製造を行っています。バルセロナ(スペイン)に本社を構える同社は、シカゴ(米国)に拠点を展開し、50以上の国のパートナーと協業しています。INVpack社はこれまでに、国内・国外合わせて450台以上の装置を販売してきました。

Inever Group傘下の同社は、最も充実したスティック包装機製品のラインアップを取りそろえるとともに、技術ニーズを先取りすることで、食品、医薬品、機能性食品、乳製品分野のお客様との1対1のダイレクトな関係構築に注力しています。