重い貨物の通行が及ぼす影響を監視する - 自動車道路橋を対象とした長期的なモニタリング

ドイツの自動車道路および主要幹線道路に架かっている約3万8000本の橋にとって、重い荷物を積んだ車両の通行量増大はまさに継続的な耐久試験だと言えます。連邦高速道路研究所(BASt)は、こうした荷重の影響を調査するためにハノーバーのライプニッッツ大学にある Institut für Massivbau (コンクリート施工研究所)に、プレストレスト・コンクリート箱桁橋を対象とした計測を実行するように要請しました。HBMの計測技術を使用し、1年以上にわたって様々な交通条件下における各部の温度やひずみ、変形などの計測が行われました。

ハノーバーにあるライプニッツ大学の研究プロジェクト

連邦高速道路研究所(BASt)は、現在の重い貨物の交通量がプレストレスト・コンクリート箱桁橋の荷重支持構造体に及ぼしている影響を調査するため、A8自動車道路上にあるプレストレスト・コンクリート箱桁橋を対象とした計測を実行す るようにハノーバーのライプニッツ大学にある Institut für Massivbau(コンクリート施工研究所)に依頼しました。このA8自動車道路は、ルクセンブルクからザルツブルグの近くにあるオーストリアとの国境 までを3区分で走っており、南ドイツにおける主要な東西交通路の一つとなっています。

以下の質問に答える必要がありました。

  • 重い貨物の通行による総荷重の増大はどのような影響を及ぼすのか。
  • 標準的な荷重に対する実際の交通量構成の評価からどのような結論を導くことができるのか。
  • 基準の更新について推奨事項を作製すべきなのか。

 

 

試験の構成

 

計測は3つの計測断面で実行され、コンポーネント、内部および外部の気温、コンクリートのひずみ、および相対的な変形が記録されまし た。横移動部のひずみと、これに対応する横移動部間の薄膜の変形が、車道の結合部(RJ)上の2点で記録されました。これに加えて、ポットベアリングの変 形と動きも記録されました。

大荷重車両の速度を検出してそれを判定するために、既存の防音壁上にレーザー光バリアを取り付けました。これによって追加的な計測値が得られ、その計測値を使用して橋上の車道レーンにおける大荷重車両(HGV)の位置を決定することが可能になりました。

センサとアンプ間の長い距離

 

全体として、計測システムは96の計測チャンネルからなっています。したがって構造体内におけるセンサとアンプの間には大きな距離があります。様々な計測ポイント間の連結には CANbusシステムが使用されています。今回使用したのは、CD1010キャリア周波数アンプを備えた CANHEADモジュール です。

アンプシステムMGCplus では、計測チャンネルに様々な接続カードが付属していました。DCモジュール、TFモジュール、およびPT100温度変換器用の接続部は、MGCplus の中に組み込まれていました。 MGCplusをに加えて、計測コンピュータのパラレルポートを経由して、2台の Spider8アンプ が計測コンピュータに直列で接続されていました。支持体の変形および運動の計測はこれらの装置で行いました。計測データの取得は ソフトウェアcatman® で実行しました。

柔軟なシステム

 

ハノーバーのライプニッツ大学、コンクリート施工研究所、計測技術部門の公認技術者 Jan Peter Liebig の談話

「MGCplus を使用するという意志決定は、必要な計測チャンネルの数に基づいて行いました。これに加えて、 CANHEADモジュールを使用すると、 MGCplusシステムは、最初から長い距離でも多くの計測チャンネルを束ねてデータを転送することができます。さらにこの計測システムではプラグイン カードを柔軟に使用できるため、様々なセンサ信号を一緒にしてアンプシステムに送ることも可能ですcatman®ソフトウェアを使用すると様々なアンプの 組み合わせが可能になるので、 MGCplus と Spider8の組み合わせは最も実用的だと思われます。」

GSMを経由した計測値のオンラインモニタリング

 

計測期間は1年間に設定されました。計測の対象がハノーバーのライプニッツ大学の近くにはないため、遠隔操作で計測値を監視し、必要な場合には計測に影響を与えることができなければなりません。計測システムには、この目的のために2台のGSMモジュールが内蔵されています。モジュールの1台は電源を計測コンピュータとアンプを別々に制御するために使用され、もう1台は計測のオンラインモニタリング用として使用します。

1日あたり1.4GBの計測データ

 

計測センサの信号は、3つの計測レートグループで記録されます。RJの超短期間作動には最小で1200Hzの計測周波数が必要です。ひずみと変形は50Hzで記録され、温度は1Hzで記録されます。計測値約1億個分のチャンネル深度を使用した計測データは1日あたり約1.4GBになるため、システムを定期的にモニタリングする必要があります。

長期的な試験の必要性

 

計測期間が1年間と長いため、機器類および計測センサの設定には高い必要条件が求められます。したがって、天候が計測機器類に及ぼす影響に対する保護が重要視さ れます。RJ上のセンサは、水の浸透および塩の除氷に対して特別に保護されていなければなりません。構造体が使用されている間は、場所によってRJに漏れ が生じ易くなるからです。プレストレス鋼のひずみを計測するために、むき出しにしたプレストレス鋼を2点で設置する必要がありました。その後、設置が完了 してから、これらの計測ポイントを元通り密閉しました。

計測システムの校正

 

すべての取り付け作業が完了し、計測手順がすべて円滑に実行された後に、橋上の計測システムの校正を行いました。この目的のために、 総重量の異なる様々な大荷重車両が異なる速度で橋上を通過しました。連続的な交通に基づいたストレスに関するその結論を導くため、校正プログラム実施中の 計測結果を使用しました。この校正プログラムの実施中、モジュール式の市販車両のコンセプトに基づいて、25トンのフラットベッド・トラック、40トンの トレーラートラック、そして60トンの車両の組み合わせという形で、ダイムラー社のサポートを受けました。多数の計測ドライブが可能になるように、校正の 実行中は自動車道路橋の連続的な通行が閉鎖されました。

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