Lennart Skogh氏は続けます: “お客様の様々なドライビングの在り方を知らなければなりません。個人でも国でも大きくことなります。理想的には、すべての当社の車両の運転状況を記録したいと考えていますがそれはまだ実現できていません。しかし現在の技術によれば、堅牢なデータ収集システムと3Gのようなデータ転送手段がありますので、フィールドでの実条件データを膨大に取得できます"
実条件での製品テスト、困難なデータ収集を克服し製品を最適化
コンスタントにお客様からフィードバックを受けることです。最新の堅牢なデータ収集システムと離れた場所からでもデータ通信が可能な伝送技術の発達により、こうしたフィードバック制御はもはや夢ではなくなりました。むしろ実条件での製品テストは簡単に行えます。
スウェーデンにあるVolvo CE社は、移動データ収集用としてHBMの堅牢なSoMat eDAQデータ収集システムに信頼を寄せています。スウェーデンのEskilstuna にあるVolvo CE社のエンジニア兼テストドライバーのLennart Skogh氏は、「このシステムはローダに直接取り付けるので、非常に手荒な取り扱いにも耐えられなければなりません。1回のテストでも10から200チャンネルを使用して、圧力や、ひずみ、温度、位置、加速度などのパラメータを評価することもあるのですよ」と説明してくれました。
膨大な実条件データが手に入る
拡がるアプリケーション
特に市販車の製造メーカーについては、設計開発、顧客サービス、メンテナンスのどの分野においても、現場でのデータ収集には大きなメリットがあります。
- 車両の最適化
実条件下での車両のふるまいに関する情報は、次期開発モデルの最適化と改善に役立ちます。
- 優れた顧客サービス
実際のアプリケーション条件で収集されたデータは、製品をより正確にお客様ニーズに合わせるために役立ちます(例えば、「そのお客様にはもっと小型の、あるいはもっと大型の車が向いているのではないか」など)。
- 最先端の警告システム
点検整備とメンテナンスの担当部門にとって、エラーの追跡は大きなメリットとなります。また予防保守対策や、収集データに基づいた先進的な警告システムの導入も可能です。
課題
HBMの堅牢なデータ収集システムは世界中にある数多くの移動型施設で使用されていますが、こうしたシステムには高い要件が求められます。
• 弱点となるインフラ
例えば携帯電話ネットワークのようなインフラは、遠隔テストの現場では必ずしも利用できるわけではありません。通信障害を克服し、容量の大きなファイルでもデータ損失無く接続を回復させられるようなデータ通信ソリューションが必要です。信頼性の高いHBMのデータ収集システムは、そのための
優れたソリューションの一つだと言えます。
• オープンインタフェースの課題
オープンインタフェースの構築には、様々なインフラを検討することが求められます。HBMのデータ収集システムにはEthernetインタフェースが装備されているため、UMTSをはじめとして、GPRS、3Gや4G、LANまで様々なネットワークに対応できます。
• 記憶装置および解析ソリューション
現場での製品テスト中は大量の収集データを送信しなければならないため、ストレージと解析ソリューションには高いレベルが求められます。データのストレージ、解析、レポーティングなどは、nCode Automationなどのソフトウェアにより自動化できます